会報9号 ページ3


NPO法人への寄付控除の抜本的改正を

▼ 政府の税制優遇制度

  2001年10月からNPOへの税制優遇制度が実施されることになりました。その骨子は以下のとおりです。

▼ 実態に合わない税制改正

  税制優遇されるためには、たとえば年間収入1,200万円の団体の場合、400万円以上が寄付金・助成金でなければなりません。

  寄付金等が400万円の団体の場合、その2%の8万円以上は控除対象となりません。

  活動に賛同される方が大口の寄付をされようとしても、ほとんど現状と変わらないのです。日本せきずい基金は寄付と民間福祉団体の助成金のみで運営されていますが、多くのNPO法人は介護保険の事業収入が主体となっており、対象外になるものと思われます。NPOは社会の多様化したニーズに応えるものとして法制化されたものであり、その育成を図るためには、NPO法の改正をもって寄付控除を実現していかなければなりません。(編集部)




■リハビリ・フロンティア

NASAのロボットがせきそん患者のリハビリを応援

Can. Do. Com の記事より抜粋 2000年12月12日配信


  NASAの技術者とLAのカリフォルニア大学(UCLA)神経生理学者は協同で、ロボットのような装置の開発に取り組んでいる。この機械は多くの脊損者のリハビリに貢献すると思われる。

  「我々はロボット状の足踏み装置のプロタイプを開発しているが、完成すれば現在車椅子に乗っている方々の第一歩を踏み出すためのリハビリの一環になる可能性を持っている。」

  「この装置は療法士4人分の仕事をし、管理された方法で患者のリハビリの進行状態をモニター出来る。」とパサデナのNASAジェット推進研究所(JPL)で神経修復の協同研究プログラムの責任者であるジム・ワイス(Jim Weiss)は、このシステムはまだ開発中であるが、ロボットアームの付いたトレッドミル(ベルト式の歩行機)のようなもので、とり付けられたハーネスが患者の体重を支えるようになっている。脚に付けるニーブレイスに似たアームは移動するベルト上を的確に患者の脚を誘導する。

  このロボットステッパーは、UCLAの脳研究所とJPLで行われている神経修復プログラムの中の一つであり、UCLAの神経学者達は、「この装置をリハビリに使うことにより、今、車椅子に乗っている人達に歩くことをもう一度学んでもらい、上手に歩けない人たちには歩行レベルの向上に役立つであろう。」と述べている。

  NASAとUCLAはこの装置はまだ開発段階であることを強調しているが、三年後にはUCLAの医療機関に試験的に設置されよう。

  UCLAの生理科学、神経生物学部のレジー・エドガ―トン博士(Dr. Reggie Edgerton)は、リハビリテーションの療法に非常に大きな可能性を見出す、と語った。

  現在のリハビリセラピーは労働集約的な作業で、療法士達は患者の進行過程を感覚的に観察している。一方、ロボット装置は、個々の歩行の力、速度、加速度、抵抗等を測定し正確に記録する。これらの測定結果は、リハビリの日毎の進行状況をモニターでき、患者のリハビリに重要な情報となる。更に、必要に応じてこの装置の調整に使用出来る。

  JPLのロボット技術者は、患者の活動を24種類読み取れる高度にセンシティブなセンサー装置の開発に療法士と共に取り組んでいる。この装置はコンピュータに接続され、療法士がモニター出来るように画面に情報が表示される。ワイス医師は、「このような装置は将来的に、長期間宇宙滞在した宇宙飛行士が帰還後の歩行訓練用にも使用できよう」と語っている。

このようにNASAでの開発技術は、医療に応用できるものが非常に多い。




4大学応援団から募金   ありがとうございました

  昨年の11月26日、東京・池袋において学習院・武蔵・成城・成蹊の4大学の応援団が合同で『クローバーの集い』という、応援の集大成ともいえる演舞会が行われ、その収益金14万6318円が寄付されました。

  演舞会では、応援団の一挙手ごとの迫力がある動きや、静けさの中にも力強さを感じる静と動の素晴らしい演技と、チアガールの長年培ってきたであろう洗練された技術により、見ている私たちは驚きと感動とともに、大きな勇気を与えられました。

  21世紀最初に旅立つ彼等の若い力が我々障害者全般に向かうということは大変素晴らしいことです。基金としても、これからもこのような勇気の掛け橋を大切にそして増やし、お互いにとってよい関係を構築していけるようにしていかなければなりません。




■リハビリ・フロンティア  障害者フィットネス

  「貴方は何か運動してますか?」――さて、皆さんはどうでしょうか。「週2日ほどスポーツクラブのジムへ通ってます」「スイミングスクールへ」「月1回のゴルフ」「エアロビクスやってます」「ヨガを習っています」「犬と散歩程度」など、健常の方からは様々な答えが返って来ると思います。一方、車椅子使用者などの肢体不自由の方の多くは「特に何もしていない」か「車椅子を漕ぐ程度」と答えられるでしょう。「やっている」場合も、「車椅子バスケ」などの競技スポーツがほとんどだと思います。障害者スポーツはパラリンピックなどでの日本選手の活躍が大きく報道され、競技人口も徐々に増えつつあるように見受けられます。

  しかし、健常者と比べて明らかに選択肢が少ない分野があると思いませんか。そう、それは「フィットネス(健康維持・増進)」の分野です。『障害者=すでに健康でない=今さら健康づくりと言ったって・・・』という認識があるためでしょうか。しかし、一般の方以上に障害を持つ人たちにとっては、日常のフィットネスはとても大切だと気付きます。なぜなら、動きたくても自分ではなかなか体を動かせないため、運動不足でどんどん体力低下を来たしていると考えられるからです。

  医療機関でのリハビリの目的は、まず可能な限りの機能回復を目指し、障害が固定されてくると、ADLの自立を目的に残存機能を120%発揮させることに力が注がれます。障害者スポーツ競技も残存機能の発達に役立つことから始まってます。

  しかし、麻痺した部位へのアプローチとなると、医療機関でも障害者スポーツセンターでさえも、さほど行われていません。まして高位頚髄損傷者など、障害が重度になればなるほど、恒久的に運動不足の生活にならざるを得ません。これが日本の障害者(主に肢体不自由者)の現状であろうと想像されます。

  しかし、アメリカでは<障害者フィットネス・プログラム>がすでに存在し、カリフォルニア州などでは、各地の短大や州立大学で地元の障害者がそのプログラムを受けられるようになっています。

  脊髄損傷者へのプログラムで注目すべきものは、起立台で立つことがあたり前のように行われ、麻痺した下肢や上肢へは電動のペダル漕ぎマシンで強制的に動かすことがなされていることです。立つことは血液循環や排尿、排便を良くするためにも、骨粗鬆症、筋萎縮・硬縮、尖足などの予防のためにも非常に重要です。また電動のペダリングマシンなどで麻痺した部位を強制的かつ持続的に動かすことも、血液循環の改善や筋萎縮・硬縮防止、痙性緩和に有効と言われています。

  現在、こうしたマシンは施設用の大きなものばかりではなく、アメリカ製やドイツ製の家庭用マシンが日本にも入りつつあり、日本製も僅かながら商品化されています。


他動運動訓練装置は、モーター駆動で回転するペダルによって下肢の運動を補助する運動訓練装置です。

(全長51cm、幅47cm、高さ66.5〜100cm、重さ36kg)

*お申込、質問等は事務局までご連絡下さい
  。



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