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特定非営利活動法人   Japan Spinal Cord Foundation
日本せきずい基金
設立準備会 ニュース

No. 4 1999年8月刊

アメリカの障害者団体と連携へ

    ――日本せきずい基金訪米報告――

  1999年6月28日から7月4日まで、日本せきずい基金の理事長と国際関係担当理事を米国に派遣した。その目的は、米国の障害者団体の現状を視察し、これらの団体との友好を深め、今後の日本せきずい基金の発展のための協力を依頼することである。

 【訪問先】
1)Christopher Reeve Paralysis Foundation
 (ニュージャージー州スプリングフィールド)

2)Mount Sinai Medical Center (ニューヨーク)

3)Eastern Paralyzed Veterans Association(ニューヨーク)
  Christopher Reeve  
  Paralysis Foundation
  (クリストファー・リーブまひ基金)

  この団体は、The American Paralysys Association (APA:全米まひ者協会)と、映画「スーパーマン」の主演俳優で後に落馬事故で脊髄を損傷したクリストファー・リ−ブ氏が設立したChristopher Reeve Foundation (CRF)が本年4月に合併して誕生したものである。

  CRPF:Christopher Reeve Paralysis Foundationの使命は、「せきずい」損傷やその他中枢神経系の障害によって引き起こされた麻痺を治療するための研究を促進、支援することにあり、両団体とも今日まで、神経細胞の復活、再生のための研究に対して資金供与を行ってきた。そのリサーチ・プログラムは「科学諮問会(Science Advisory Council,SAC)」の指導を受けて策定されている。SACは、著名な神経科学者のグループであり、そのメンバーの多くは、神経再生の研究分野のパイオニアでもある。


● CRPFのリサーチ・プログラム

目下、次の研究分野に主眼がおかれている。

  1. 神経細胞の成長、シナプス形成の促進、ミエリン(髄鞘)生成を高める、信号伝達能力の回復あるいは、損傷した中枢神経の傷ついた回路の回復、それらはどうして自然に生じるのか、という研究。

  2. 慢性的な「せきずい」損傷における機能改善のために使われる薬剤や、その他抑制剤などの効能の評価。

  3. 二次的な神経細胞の損傷を阻止させるための薬剤や、その他抑制剤などの評価。あるいはそうした二次的ダメージを引き起こすメカニズムの研究。

  4. 付随する機能低下・喪失(膀胱排尿機能、性機能等)の改善、あるいは慢性的痛みや痙攣の緩和のための新しい方策の開拓。

  5. 「せきずい」損傷の解剖学的特質の定義……人間の「せきずい」に関する動物実験による定義、特に「せきずい」損傷に際して最も傷つきやすい神経組織及、びその結果失われる機能を実証すること。

  6. 受傷後の回復過程を評価するための新しいより正確な方法。


● CRPFとの協議の中で


■ その後ニューヨークに移動し、脊髄損傷医療で著名なMount Sinai Medical Centerと、Eastern Paralyzed Veterans Association (EPVA)を訪問した。
  Mount Sinai Medical Center (シナイ山医療センター)では、リハビリ医学部門の所長でリハビリの世界的権威で60冊以上の著書がある Professor Kristjan T. Regnarsson MD、Professor Wayne A. Gordon Ph.D.、Dr. Adam B. Stein M.D.と会見し、
  などについて話し合った。最後に、今後の協力体制(具体的には新技術の供給や日本せきずい基金からの質問に回答する等)を築いていくことを確認した。


  Eastern Paralyzed Veterans Association
(EPVA:東部パラレイズド・ベテランズ協会)は1945年設立、「せきずい」関連の傷害、疾病の結果、麻痺のある退役軍人のニーズによって設立された全国的なサービス組織の東部支部である。この組織は、良質なヘルスケア、リハビリテーション、「せきずい」の障害や疾病を持つ人々の完全なる市民権を保障するために活動している。

  会長のMr. Angelo BiancoやADA法の生みの親であるMr. James J. Petersらに面会。EPVAの活動状況、集金方法について話し合った。EPVAの持つビデオを含む各種資料の使用許可をいただき、さらに情報交換など、今後の協力関係を約束した。


 ■ 訪問を終えて

  あわただしい3団体への訪問であったが、各団体とも最高水準の好意を示してくれたと確信している。今回築いたネットワーク構築の足がかりを、今後いかに持続、発展させて行くかを真剣に考えて行かなければならない。



スウェーデン製 多機能型電動車イス

 チェアマンベーシック 試乗記
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                        村松 康夫

【はじめに】 C5,6損傷。上腕三頭筋及び回内筋、掌屈なし。心臓肥大、起立性低血圧あり。ふだんはスズキの電動リクライニング式を使用。時に応じ手漕ぎの車イスを押してもらうことも。

【外観及びスタイル】 スポーツカーのシートが一本のパイプに支えられ四輪の台車に載った感じ。駆動輪として固定された前輪は大きく、原付バイクの車輪と同じくらい。全体にコンパクトに感じられ、会う人ごとに「小さくなったね」とか「スッキリしたね」と声を掛けられる。

【機能】 試乗したのはツータイプのうち座面の高さの調節(43p〜71p)、ティルト(座席の後傾が30度可能)機能が付いたベーシックモデル。前進後退はジョイスティック、高低及びティルト調節はタッチパネルによる。

【操作性】 ジョイスティックの操作性は、接点の繋がりや切れるときに感じるショックも少なく、現在使用しているスズキリクライニング式と比べると総じてなめらか。前輪が大きいのも段差越えに安定あり。気になるのは、方向を変えるキャスターが後輪のため、いつもお尻の下にスキーのテールが流れるような違和感があり、操作になれる時間が必要。慣れると小回りも出来、この仕組みの方が合理的、と業者の弁。
  高さの調節とティルトはタッチパネルで行われるが、感覚のない指で小さな升目を正確に触るのは難しく、各個で使い勝手の良いものに改良する必要あり。

【姿勢保持】 姿勢の保持は、走行中も車のシートに座ったような安定感がある。座面を低い位置にするとさらに安定感は増す。ショックを吸収するバネも特別なものらしいが、舗装された路面ではスズキとの差が判然としない。座面のソフトさは二、三時間なら他のクッションを重ねる必要はなさそう。ただ、座位姿勢のまま30度後傾するだけの仕組みは、フラットに身体が伸びるのを利用して痙性を誘い、血圧を上げる動作を繰り返す私には物足りなさを通り越して辛い。

  後傾した際に、肘掛けの先端に付いたコントロールボックスが肩より高い位置になってしまい、伸展の出来ない腕には使い勝手が悪い。

 結果的には、私の使用目的と異なるミスマッチだったように思う。暑さの中、ティルト機能だけでは起立性低血圧は改善されず、何度か車椅子を乗り換えての試乗だった。しかし、コンデンサー付きの割にはコンパクトな充電システムは台車に収納されどこでも充電可能だろうし、無段階で6qまでのスピード調節が出来るなど、車椅子自体の性能は良く、質の高さも感じられた。あとは150万円という値段のバリューフォーマネーをどう捉えるかだろう。





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