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〔疼痛調査〕 脊髄損傷に伴う異常疼痛の実態調査
要点紹介
年初来取り組まれてきた「脊髄損傷に伴う異常疼痛の実態調査」の報告書がまとまった。「事例調査」(有効回答114)と「統計調査」(有効回答1659)に基づくもの。「統計調査」の集計分析結果をもとに、その要点を紹介する。
回答者の特色
(1) 性別:男84.8%、女14.2% (2) 年齢:50歳以上が70%以上と高齢者が多い (3) 損傷歴:損傷歴30年以上が28%、25年以上が39%、20年以上で過半を占める。 (4) 損傷の原因:外傷性85.2%(転落、落下物、倒壊物で54.4%)、 非外傷性9.7% (5) 損傷部位:胸椎、腰椎で約6割、ADLは比較的高い。 (6) 医師診断麻痺のタイプ:完全61.8%、不全29.2%、不明+無回答9.0% (7) 痙性の有無:殆ど無いか気にならない;50%
痙性・痙攣に苦しむもの;35%
この回答者群は損傷部位、年齢、損傷歴、等の点でわが国の脊損者の統計的分布に必ずしも合致しない。その意味で限界はあるが、結果として、損傷歴の長い在宅脊損者は麻痺と痛みの経験、受療経験が長いという点で今回調査の目的に適合する対象群である。
異常疼痛・異常知覚の発生率
@ 損傷後無痛者:19.2%
A 痛みが自然軽減・治癒:7.9%
B 疼痛緩和治療で除痛・緩和に成功:1.2%
C 現在の無痛者:28.4%
D 現在の有痛者:68.1%
E 損傷後有痛者:75.3%
F 現在生活に支障ある痛みあり:26.0%
G 無回答:5.5%
痛みの現れ方―主な特徴点
(以下受傷後有痛者について、自己申告ベース)
(1) 異常疼痛の発症時期:受傷後手術治療後数ヶ月までの間に発生している:79.5% (2) 常にある+睡眠中以外常にある:56.1% (3) 理由は明確でないが突発的、間歇的に発症:20.8% (4) 本来は痛みを呼ばない刺激(アロディニア、カウザルギー):25.6% (5) 痙性・痙攣に伴う:35.0% (6) 自律神経過反射に伴う:18.6% (7) 気候の変化に左右されるもの:57.4%
痛みのタイプ
(1) 筋骨格性(侵害受容性疼痛):40.6% (2) 神経が傷害され、自然発火でもしているような、異常な痛み(ニューロパシー痛):53.8% (3) アロディニア、カウザルギー(ニューロパシー痛):25.6%
損傷部位との関連でみた疼痛発生
(1) 損傷部位より上:3.9% (2) 損傷部位と同レベルもしくは近傍:20.2% (3) 損傷部位より下位レベル:70.8% (4) 上記の部位によって痛みに強弱あり:14.4% (5) ほぼ全身に強い異常知覚痛あり:7.8% (6) 無回答:7.2%
疼痛発生と他の諸要因との関連
(1) 性別については、有意差はない。 (2) 現在の年齢でみると、年齢が上がるにつれ、痛みを訴える者の比率が有意に上昇する傾向あり。 (3) 受傷時年齢では、青壮年期(30〜50歳代)に受傷した者に疼痛発生比率が高い。特に40代、 50代。
疼痛発生をみないケースの比率は20歳未満受傷では高く、40〜50代では大幅に低下する。(4) 受傷時年代(時代)はあまり関連ない。 (5) 受傷後歴年で見た場合、有意な関連はないが、「時間とともに痛みは消えていく」事例は多くはない。 (6) 受傷原因との関連、外傷性、非外傷性の相違との間で、有意差はない。(疾患によっては疼痛発生率の高いものもある) (7) 残存機能、ADL、日常生活機能との間に有意な関連はない。 (8) 回答者に高年齢層が多く、損傷歴が長い者が多い今回調査は疼痛発生率を平均より底上げしている可能性も示唆する。
疼痛緩和治療について
@ 脊損医療の初期において、痛みが起きる可能性について、医師から説明を受けた患者は少ない。
- 説明を受けた経験あり:28.1%、なし:51.9%、無回答・忘失:20.1%
- 疼痛緩和治療法にかんする説明あり:26.7%、 なし:40.4%、無回答・忘失:32.9%
- リハビリで疼痛管理のトレーニングを受けた経験あり:7.8%、なし:66.0%、無回答・忘失:26.5%
- リハビリで痙性管理のトレーニングを受けた経験あり:8.2%、なし:58.2%、無回答・忘失:33.6%
明確に「なし」との回答が多く、忘失の多さは患者の記憶に残るほどの説明ではなかったと考えられるので、この数値は異常疼痛・異常知覚が脊損医療の課題としては認識されて来なかったことを示唆する。A 患者の疼痛緩和治療の受療率は、49.2%。在宅患者の約半数が、医療機関に対してサイレントである。その分は医療に反映されない。 B 疼痛緩和に成功したと回答した22例の特徴は、厳しい持続的ニューロパシー痛というより、あまり重篤でない、痙性・痙攣を伴う筋骨格性疼痛が主である。大方、ストレッチ、マッサージ、温湿布、NSAID〔非ステロイド系炎症鎮痛剤〕で対処できている。ただ中には、DREZ〔脊髄後角・後根進入部〕破壊術、LPシャント術(空洞症対応)、レーザー治療、神経ブロックで著効を得た数少ない事例もあった。 C 薬剤服用の特色
- NSAIDでは、セデス、ボルタレン、ロキソニン、バッファリンがトップ4である。それぞれを、疼痛治療を行った者の29%、31%、24%、16%が試み、それぞれ使用者の50%、45%、40%、29 %が疼痛緩和を得ている。副作用はそれぞれ11%、13%、12%、11%。その他に付記されたこの類の薬はインドメタシン(インダシン)、モビラート、モービック、スルガム、ハイペン等が挙げられていた。
- モルヒネ使用は39例に留まるが、18例において一定の除痛をえている。一方11例において副作用や合併症報告(主としてコントロール不能な程のひどい便秘)あり。
- 鎮痛剤が効かない場合の第二選択肢としての抗痙攣剤、抗欝剤、精神安定剤などの鎮痛補助剤や麻薬拮抗剤などの記入は137事例(22.3%)あった。この中で、鎮痛と言う点から効果があったと報告されているのは、テグレトール7、リボトリール3、トフラニール1、トリプタノール2、セルシン(=ホリゾン)6、デパス2、ギャバロン2、ソセゴン(=ペンタジン)5、レペタン3例、である。同時に副作用がテグレトール3、リボトリール1、トリプタノール3、セルシン2、ルボックス3、パキシル1例が報告されている。
D 中医学的治療
鍼灸79例、気功38例、漢方薬69例の受療経験あり。鍼灸では24例(30%)が痛みの緩和を得ているが、気功は5例、漢方薬は14例に過ぎない。鍼灸と漢方薬でそれぞれ3例痛みの増加をみている。E 神経ブロック
- フェノールやアルコールによる脊髄ブロックは、受療40、効果あり6、痛み増加5、副作用・後遺症あり3、
- 末梢神経ブロックは、受療27例、効果あり4、痛み増加4、副作用・後遺症あり3、
- 星状神経節ブロックは、受療42、効果あり3、副作用・後遺症あり4である。
F 電気的刺激
- TENS〔経皮的電気刺激〕は、受療例77、効果あり6、痛み増加4、副作用あり2、
- 脊髄硬膜外電極埋め込みは、受療例23、効果あり3、痛み増加3、副作用・後遺症あり2、
- 脳電気刺激は、受療例5、効果あり1。副作用 ・後遺症としては効果の有無に関わらずたいていの場合、記憶が飛ぶ。
G 破壊的で、侵襲的な治療法である、@脊髄後角焼灼、A脊髄切断についても、それぞれ9例、15例の受療例あり。@で効果ありが3例、痛み増加が3例、Aで効果ありは1例、痛み増加は3例。 H 心療内科と精神科が、近年ペインクリニックとして抗欝剤、 精神安定剤、 向精神薬を用いた治療を行っている。それぞれ23例、21例の受療例あり、それぞれ6例、8例に効果あり。 I ニューロパシー痛に対する治験的ケタミン使用、痙性に対するバクロフェンの髄腔内投与治験は、まだ一般化し得る結果は出ているとは言えない。今回調査ではケタミンには21例の受療例があり、効果を得ているのは5例のみ、バクロフェンでは受療例自体が3例しかない。
以上の結果から指摘できることは、多くの疼痛緩和治療法は言われているほど有効ではない、ということである。また、今回調査への参加者は受療率が5割に留まり、疼痛緩和治療法については概して慎重であり、保守的であるか不信感があると言えるかもしれない。
今回調査から得られた情報は、疼痛緩和治療法の効果の評価をするには不十分である。一層のケーススタディが必要。疼痛のタイプに適合した治療法選択の必要性が示唆されている。
結 語
脊髄損傷に伴う異常疼痛は、無視し得ない重要な併発症である。にもかかわらず、対処すべき医療の課題として捉えられているとは言えず、社会的にも十分認知されていない。
多様な専門分野、多施設にわたる医学の専門家によって、基礎研究、臨床研究が蓄積されることを望みたい。脊損医療の急性期から慢性期までの全治療過程において、疼痛や異常知覚への対応が正当な医療課題として位置づけられ、疼痛緩和治療や発症を予防する治療プログラムが開発されることを望みたい。
* 報告書には補論として「痛みと異常知覚の事例集」を11例掲載しています。この報告書を希望される方はせきずい基金事務局までご連絡下さい(無償配布)。
〔国際連帯〕 脊損治療のための国際共同行動
=ICCPに せきずい基金が加盟
※ ICCPはInternational Campaign for Cures of Spinal Cord Injury Paralysis、「脊髄損傷治療法確立へ向けての国際キャンペーン」の略号である。
本年、日本せきずい基金の加盟が承認された。このため10月23日から国際神経学会総会(Neuroscience 2004)に併せて米国カリフォルニア州サンディエゴで開催される年次総会に基金役員を派遣することになった。
このICCPについてSpinal Cord誌(2004年5月号、Vol.42、273-280頁)の論文「ICCP:脊髄損傷研究のためにさらに一歩前進」からその要旨を紹介する。
著者は英国の国際脊髄研究基金(ISRT)のM. AdamsおよびJ.F.R. Cavanaghであり、翻訳は赤十字語学奉仕団(関根孝江、佐藤裕子、桑田恵子、清水賢治、亀澤譲)による。〔事務局〕 ICCPのHP:www.Campaignforcure.org
はじめに
毎年、イギリスでは1000人、全世界では10万人が脊髄損傷となり、車いす生活を余儀なくされ、多くの場合、介護が必要となる。受傷の平均年齢が33.4歳であることと、推定寿命が一般人とあまり変わらないため患者総数は年々増加傾向にあり、2005年までに全世界で約250万人に達すると予想される。この結果、脊損者のための長期介護と社会サービスの経済的コストは、イギリスで年間5億ポンド〔1000億円〕以上、アメリカでは約77億米ドル〔8500億円〕、全世界では数百億ドルになると推計される。
最近まで、外傷性脊髄損傷の機能回復に効果的な治療法が開発される見込みはないと考えられていた。しかし、過去10年間の動物モデルによる実験での飛躍的な進歩によって、近い将来、脊損者の機能をある程度回復させる治療法が利用できるようになるという期待が高まってきている。
これら多くの研究は脊髄損傷に関連する民間の福祉財団から提供される資金を頼りに行われている。
民間財団の役割
これら各国の民間財団は、脊損者本人やその近親者によって設立された。歴史的に、これらの財団は、政府や企業や個人を含む多くの収入源から資金を調達し、それぞれの財団の目的に応じて研究支援を行ってきた。すべての財団は、その収入源を公開し、分配システムを開かれた透明なものにしなければならない。この資金の流れの公開には、科学界や医学界において有意義で科学的に論理的であると認められる質の高い研究のみに確実に資金提供が行われるようにする公認研究審査(ピアレビュー)の利用も含まれる。
優先される研究の決定
すべての財団の主目的は、関連する研究に最も効果的な援助を提供することにある。同時に、民間財団は、患者と緊密な関係を保つことで、受傷した人々にとって最も重要な問題を明らかにすることができる。研究者と患者の双方のニーズに基づいてターゲットとなる研究を見いだせば、これらの研究の正当性はより堅固なものとなり、資金の流れを適切な研究プロジェクトに優先的に向けることが可能となる。また民間財団同士の協力関係も資金提供の重複を防ぎ、全体として、その研究分野の進捗を最大限に加速させうる。
さらに民間諸財団は、優先順位を科学界や臨床医学界において効果的に宣伝することによって、研究の進捗状況や関連する諸問題についての全体的な認知度を高め、政府機関からの資金などの流れに影響を与えることができる。そして、この優先順位の宣伝は、特定の研究の進行を早め、その効果をさらに高めることにもなる。複数の財団からの資金を使用して成功につながった研究法の開発例としては、脊髄損傷の急性期のダメージを抑えるための治療法としての抗炎症薬メチルプレドニゾロンの使用があげられる。この重要な臨床医療における進歩につながった多施設共同研究プログラムでは、さまざまな局面での資金提供に複数の民間財団や政府機関が関わった(NASCIS臨床試験1)。
学際的アプローチの支援
科学研究や医療研究への資金提供を目標に応じて行う手法のもう一つの利点は、従来では政府機関による支援が受けられない研究に対して基礎研究者、臨床医、その他の専門家が共同作業を行えるよう、民間諸財団が推進する力や支援を提供できることにある。臨床治療には複数の技術が組み合わされることが多いことが認識されてくる中で、このような共同作業の促進は重要である。基礎研究の進歩が実用的治療法に近づくにつれて、共同作業の促進はますます重要となる。実験室における科学の進歩を患者が参加する臨床試験にできる限り早く移行させることが極めて重要であるということは言うまでもないが、最も重要であるのは臨床試験に関係する人々の安全性である。
基礎研究における進歩を有効な臨床治療法へと進化させる行程であるトランスレーショナルリサーチは、一般に専門研究者にとって魅力的な研究分野であるとは考えられていない。この種の研究は、複雑で、費用と時間がかかり、政府からの資金提供もほとんどない。
他の疾患に比べて脊髄損傷者の年間増加数が相対的に少ないことから、脊髄損傷治療薬の開発は主要製薬会社にとって魅力のないものとなっている。ヒトによる臨床試験に移行する前の潜在的可能性を持つ治療法の有効性と安全性の評価に関するトランスレーショナルリサーチの法的なガイドラインやその方向付けに、脊髄損傷関連団体は間違いなく重要な役割を果すことになる。ヒトでの臨床試験結果を評価する信頼性の高い手法を作成しておくことは、次の研究段階へ移行するための重要な付加的要素である。
脊髄損傷治療法確立へ向けての国際キャンペーン
同様の目的を掲げた民間諸財団のグループが集結して1997年にICCPを発足させたのは、このような諸問題を念頭に置いてのことであった。ICCPの加盟団体は、ヨーロッパ、アメリカ、カナダ、オーストラリアでの研究を主に、世界中の研究に資金提供を行っている。2001財政年度には、ICCP加盟団体は、2300万米ドル〔25億円〕以上に相当する150件以上の基礎や臨床の研究プロジェクトに資金提供を行った。
〔現在のICCP構成メンバー〕
ASRT(Australasian Spinal Research Trust、豪州)
CRPF(Christopher Reeve Paralysis Foundation、米国)
ISRT(International Spinal Research Trust、英国)
IRME(Institut pour la Recherche sur la Moelle Epiniere、仏)
KWNPF(Kent Waldrep National Paralysis Foundation、米国。
2003年7月に18年にわたる活動を終えた)
MP(Miami Project to Cure Paralysis、米国)
PVA(Paralyzed Veterans of America、米国)
RHI(Rick Hansen Institute、カナダ)
SRFA(Spinal Research Fund of Australia、豪州)
ICCPの目的
ICCPを構成する全ての団体は以下の主要目的に賛同している。
- もっとも優秀で才能にたけた科学者や研究者や臨床 医、特に新卒者を中枢神経系の神経の再生と修復の分野に招致し、脊髄研究者としてのキャリアを選択するように働きかける。
- 誰にでも受傷する可能性があること、また現在や未来の世代にもたらす治療法の恩恵を強調することにより、効果的な処置や治療法の開発のための一般の人々の支持を促進する。
- 介護の生涯コストを強調することにより、政府の脊髄研究への財政援助を促進する。
- 啓蒙活動や募金のキャンペーンを協力して実施して、脊髄損傷やマヒ治療法が本質的に世界的な性質の問題であることを広める。
- 研究所、科学者、臨床医、その他関係団体間の連携やコミュニケーションを推進する。
- 募金活動を行うグループ間のコミュニケーション強化を促進し、情報源や専門技術の共用を奨励する。
- 国際的な脊髄損傷研究分野のための戦略と優先事項の開発を奨励する。
- キャンペーンの進捗や成功を具体的かつ測定可能な成果に照らし合わせて評価しフィードバックする。
ICCPの実績
ICCPは、脊髄修復の分野において研究者が生涯を通じて取り組むことみ奨励し、これを支援するためにICCP OYIA(Outstanding Young Investigator Award:優秀若手研究者賞)を設立した。
これは毎年3500米ドルの助成金を2件提供することにより、若手の博士研究員にそのキャリアを脊髄損傷研究に捧げるよう促し、共同研究を奨励しようとしている。この賞は、国際科学審査委員団の推薦に基づいて、科学的な功績に対して与えられる。2003年にはカリフォルニア大学サンディエゴ校のValeria Cavalli医師とユタ大学のMichele Lemons医師にこの賞が贈られた。
神経外傷のためのイニシアティブ
オーストラリアやカナダや米国では、資金提供のための新たなイニシアティブが開発された。その典型例が各州の条例により、交通違反の反則金を神経外傷研究や交通安全問題のために割り当てるものである。交通違反の罰金は、地域限定ではあるが次第に新たな重要な資金源となりつつあり、脊髄損傷研究機関の地理的な広がりにすでに影響を及ぼしている。
ICCPは、特にさらに多くの団体が医学研究に対するチャリティによる資金提供の伝統がない国々において活動するように、あるいは少ない資金源しか持たない同様の団体を支援することを奨励している。
NINDS(米国国立神経疾患・卒中研究所)によって開始された新たなイニシアティブには、800万米ドルのFORE-SCI(「優れた脊髄損傷研究を行う施設」)プログラムが含まれる。このプログラムでは、@脊髄損傷の治療法を教授するための新規講座の開設、?脊髄損傷をテーマとする新たな研究者の研修、B急性期・慢性期の損傷についての研究の深化、C回復を評価するための新たな行動学的試験法を開発すること、が主目的とされている。
このプログラムの特徴は、実験観察結果の再現性をテーマにしている点にある。脊髄損傷の有望な実験結果を再現する上での明らかな問題点の多くは、技術的なものと考えられる。研究所ごとに治療効果の評価に若干異なるモデルや方法が好まれるのはやむをえないが、一見相反する結果がそのために導かれていることが多いことも事実である2。
臨床試験のガイドライン
ICCPのメンバーは、全世界の科学者によって受け入れられるような脊髄損傷の治療法についての信頼性の高い臨床試験を可能にするガイドラインの確立にも取り組んでいる。
現時点では、損傷部位の状態や障害レベル(したがって、治療後の改善)を測定し評価するための明確で客観的で正確な方法がまだ開発されていない。にも関わらず、潜在的可能性を持つ治療法についての少数の「臨床試験」が早くも注目を集めている。また、このような臨床試験は、他の研究機関による再現性の証拠の確認がないまま、単独での実行に踏み切られている。
残念ながら早まった臨床試験は、最近、後退を余儀なくされた遺伝子治療についての臨床試験の場合のように、この分野の研究全体の信用を損ないかねない。
このような事態を避けるために、ICCPメンバーは協力して、将来の研究の質を保証する臨床試験のガイドラインの確立に取り組んでいる。これらのガイドラインを厳守することは、臨床試験への参加を検討している脊損者、臨床試験の計画や評価に関わる研究者、そして資金提供を行う団体自身に、その研究が有意義なガイドラインや評価結果や安全性の配慮に適合したものであることを保証することになる。
ICCP加盟団体の紹介
◆ASRT (Australasian Spinal Research Trust:
オーストラレーシアン脊髄研究基金 www.spinetrust.com.au)
ASRTは、脊髄損傷の治療法を促進する研究資金を集めることを使命にStewart Yesnerによって1994年に設立された。現在、収入源は、政府機関(約40%)、企業(約20%)、個人会員(約20%)、スポンサー(約10%)、特別イベント(約10%)に分類される。
ASRTでは補助金の交付申請を公募し、内部科学委員会が審議して優先順位を決定している。また第一線の研究者の脊損治療法をテーマとした会議のスポンサーともなっている。
資金提供した最近のプロジェクトには、WEHI(Walter and Eliza Hall Institute for Medical Research)のPerry Bartlett教授の指揮のもとに行われた成人幹細胞の研究や、ニューサウスウェールズ大学におけるPhil Waite教授の嗅覚組織についての研究などがある。
◆CRPF (Christopher Reeve Paralysis Foundation:
クリストファー・リーブ・マヒ財団、www.christopherreeve.org)
CRPFは、全米規模の非営利団体で、脊髄損傷や中枢神経系の障害によるマヒの処置や治療法を開発する研究への資金提供に尽力している。また同財団は、障害者のQOLの改善をはかるために、CDRPRC(クリストファー&デーナ・リーブ・マヒ情報センター)、QOL補助金プログラム、および権利擁護運動を通じて活発に活動している。CRPFは、APA(American Paralysis Association)とCRF (Christopher Reeve Foundation)の合併により1999年に誕生した。CRFは、1995年5月の乗馬中のケガのためにクリストファーがベンチレーターに依存するC1-2の四肢マヒ者となった後に、QOL補助金プログラムの設立資金を集めるため、またAPAの研究プログラムを支援するために設立された。
CRPFの資金源は、個人(47%)、企業および財団(16.6%)、特別イベント(35%)、全米規模のチャリティ・キャンペーンなど(1.4%)である。資金の大部分は研究プログラムに投資され、2003年の研究予算は739万米ドル(8億2000万円)であった。QOL補助金プログラムの年間予算は70万米ドル(7700万円)で、全世界から選ばれた障害関連団体に贈られる。
CRPFの2つの資金提供プログラム
@ IRG(Individual Research Grants、個人研究助成金)プログラム:著名な神経科学者や臨床医による評議会によって選抜される上級科学者、若手研究者や博士研究員らに補助金(年間最高額7.5万米ドル)が2年間提供される。博士研究員のための奨学金も別途あり、年間6万米ドル、2年間受けることができる。 A RC-SCI(Research Consortium on Spinal Cord Injury、脊髄損傷に関する研究コンソーシアム)プログラム:7研究機関(米国内6機関、チューリッヒ市内1機関)のコンソーシアムに、それぞれが3年間(1機関年間26万米ドル)を資金提供。
これまで補助金の大部分は、最も基礎的な脊髄修復の生物学的理解に向けられていた。しかし研究が進むにつれ、CRPFの活動内容は臨床研究の支援へと大きくシフトしており、2003年にはトランスレーショナルリサーチのイニシアティブに着手する予定である。
◆IRME(Institute Pour la Recherche sur la Moelle Epiniere:
フランス脊髄研究所 www.irme.org)
IRMEは、20歳で交通事故により四肢マヒとなった孫を持つJean Delourme が主導し1984年に創設した民間非営利団体である。その目的は、フランス国内での脊髄損傷の修復研究の推進・支援活動にある。
IRMEが個人による寄付とボランティア募金活動で集める年間収入は50万エキュ[=50万ユーロ、6800万円〕を超え、1995年から2000年までの5年間では243.9万エキュ〔3億3000万円〕が研究に割り当てられた。
IRMEは、脊髄損傷治療法の開発を目的に基礎科学研究機関と臨床科学とのネットワークを構築する戦略をとっている。現在、IRMEは、脊髄の修復に関わる7つの基礎科学研究機関と臨床科で行われている研究の支援や調整を行っている。その全てがCNRS(フランス教育省科学研究局)やINSERM(フランス雇用省保健医療研究局)といったフランスの公的機関や様々な大学とのつながりを持っている。
IRMEの重視する研究テーマは、@二次的損傷の防止、?グリア性瘢痕と軸索再生のコントロール、B神経細胞の移植を用いた脊髄機能の回復、C細胞療法と遺伝子療法、である。1997年以降、IRME は大規模な3回の会議を含む国際会議を定期的に開催してきた。
また、救急治療システムの改善と標準化についての新しい多施設共同研究にも関わっている。
◆ISRT(International Spinal Cord Research Trust:
国際脊髄研究基金 www.spinal-research.org)
ISRTは、1980年にStewart Yesnerが創設した脊髄損傷によるマヒの影響を軽減することを目的とした研究への資金提供をその唯一の活動領域としたイギリスに拠点をおく医療研究のためのチャリティ団体である。
政府からの資金提供を一切受けておらず、近年では、その収入の大部分を慈善信託という英米法特有の信託制度に的を絞った手法に大きく依存している。2002年−2003年の会計年度の収入源の割合は、一般的な募金活動やイベントが57%、信託が21%、投資が13%、その他の財源が9%だった。年間支出は、イギリス国内のみならず、他のヨーロッパ諸国やカナダやアメリカを拠点とするプロジェクトにも資金提供を行い、約150万ポンド〔3億円〕に増加した。
1996年の「研究のための第一の戦略」3の発表以来、ISRT の資金提供の対象は、注目に値する研究分野や主流助成金支給機関の支援をなかなか受けることができない研究分野に的が絞られてきた。この「戦略」は再評価が継続的に行われ、対象分野の大きな見直しとしてその改訂版が2000年に発表された4。
資金提供は、基礎科学の分野の博士課程研究者らを支援するために3ヵ年プロジェクトの競争補助金の形で主に国際的に行われている。また、これまでに17人の若手研究者らに奨学金が提供された。これらは著名な科学者らの専門家パネルによる審査を経て提供される。
最近のプロジェクトのテーマは、
「早期の炎症の研究とコントロール」
「嗅神経グリア細胞の再生能力の仕組みの解明」
「一部損傷の軸索線維の機能改善」
「運動を制御する内在経路の理解」
など多岐にわたっている。また、臨床試験を開始前の標準化された評価プロトコルの完成を目的としたクリニカル・イニシアティブと呼ばれる大規模な学際的プログラムが現在進行中である5。
◆KWNPF(Kent Waldrep National Paralysis Foundation:
ケント・ワルドレップ全米マヒ財団)
KWNPFは、Kent Waldrep によって1985年に創設された。その募金は、ダラスの テキサス大学サウスウエスタン医療センター内に最高技術水準のマヒ研究センターを建てることに注がれた。寄付金は1,500万米ドル〔16億6500万円〕の基礎研究資金となり、脊髄再生や脊髄機能回復のための遺伝子技術、臨床治療法を開発するためにLuis Parada医師をはじめ、60人あまりの科学者の支援に使われている。KWNPFが優先するプログラムの一つに、トレッドミル・トレーニング・プログラムがある。
代替療法の支援は行っていないが、カイロプラクティックなどが脊髄損傷者に利益もたらす可能性があることから特に反対しているわけではない。
KWNPFには、脊損者のQOLの向上に役立つ治療が2010年までに開発される、という根本的意見が存在している。100%機能を回復させることは不可能かも知れないが、痛みや痙性の軽減や膀胱機能の回復は可能性がある。運動機能の回復は遅かれ早かれ必ず実現されることに間違いない。この実現の時期を左右するのが資金と科学界でのリーダーシップなのである。
◆MP(The Miami Project:マイアミ・プロジェクト
www.themiamiproject.org)
MPの事業モデルは、他の加盟団体とは若干異なり、マイアミ大学医学部のCOE(Center of Excellence)と呼ばれる機関の一つ屋根の下に集まった学際的科学者集団が行う研究への資金提供を行っている。
MPは、外科医のBarth Green, MDと自らや近親者が脊髄損傷を負っている同様に熱心な3人の活動家Don Misner、Beth Roscoe、そしてNick Buonicontiによって1985年に創設された。この4人の創立メンバーの考えは、脊髄修復の諸問題についての様々な専門技術を持つ科学者らを一か所に集めた方が分散的な手法よりも大きな成果を生むというものであった。
今日、MPは、この創立時の構想を継承する学際的研究センターとなっている。このセンターでの研究のほとんど(約70%)は基礎科学研究である。残りの30%が臨床研究とリハビリ研究の分野である。
MPの年間予算の約半分は、各研究者に提供される助成金や契約を資金源とし、残りの半分は個人や企業や民間財団から提供されている。個々の科学研究プログラムについては、年次報告が行われ、資金提供の決定は、生産性と科学的重要性に基づいて行われる。
MPの主たる目標は、脊髄損傷研究に携わる科学者の人数を増やすことにある。この目的の達成に向けて、研修生(院生や博士研究員ら)には、民間からの寄付による奨学金が用意されている。また、MPは、NINIDSの前述のFORE-SCIプログラムにより、学生や博士研究員や客員研究員の研修も行っている。
MPのメンバーが関わった脊髄損傷研究には、急性期の脊髄の神経防護戦略として期待される低体温法やIL-10(インターロイキン10)*やガングリオシド**の開発が含まれる。また、実験動物での慢性期の損傷脊髄の再生を助けるシュワン細胞、OEG、神経栄養因子ニューロトロフィンや幹細胞の研究にも関わっている。
注*: サイトカインは細胞が産生する蛋白で、細胞の増殖・分化・機能発現に関与するが、その遺伝子が同定されたものをインターロイキンと命名し番号が付されている。IL-10はサイトカインの合成抑制機能を持つ。 注**: 細胞膜表面に存在し、細胞の増殖・分化・シグナル伝達を調整する糖脂質。
◆PVA(Paralysed Veterans of America:
米国退役軍人マヒ者協会 www.pva.org)
PVAは、第二次世界大戦で脊髄を損傷した約2000名の米国軍人を支援するために、1947年に設立された。
PVAのTRF(技術研究基金。後にSCRF;脊髄研究基金と改称)は、マヒの医学的影響の軽減および最終的な解消、脊髄機能障害についての現行の治療法や介護法の改善、革新的なリハビリ療法や福祉用具の開発、そして次世代の研究者の養成を目的に1975年に設立された。SCRFによる資金の割当は、脊髄疾患の退役軍人らと職員からなる評議会が科学評価委員会の助言を参考に票決によって決定する。この制度は需要側に立つ人々の判断が資金提供先を決定するもので、このような形で運営されている脊髄損傷基金は他に存在しない。
SCRFは、その発足以来、3000万米ドル〔33億円〕以上をカナダと米国国内の研究機関や病院に提供しており、その内の約1400万米ドルが基礎研究に、約600万米ドルが臨床研究に提供された。
SCRFは以下の分野に2ヵ年の助成金を提供している。
ほとんどの分野には、年間7.5万米ドルが、奨学金には2年間で年間5万米ドルが提供され、会議には通常、2,000−15,000米ドルが提供される。
@ 脊髄損傷や脊髄疾患に関する基礎科学研究 A 脊髄機能障害の医学的、社会心理的、経済的影響やその影響の軽減のための臨床研究や実用研究 B リハビリ方法と福祉用具の設計および開発 C 博士研究員や臨床医、技術者を対象とした奨学金 D 会議やシンポジウムの開催
◆RHMIMF (Rich Hansen Man in Motion Foundation:
リック・ハンセン・マンインモーション財団 www.rickhansen.com)
1985年から始めた2年2か月と約2日間にわたる車椅子での世界一周で世界の注目を集めたリック・ハンセンは、脊髄損傷の研究やリハビリ、車椅子スポーツのために2600万カナダドル〔22億8000万円〕を超える寄付金を集めて財団を創設した。これまでにRHMIMFは、1億4800万カナダドル〔130億円〕以上の資金提供を行ってきた。
RHSCI-Net(Rich Hansen Spinal Cord Injury Network)は、研究者、サービス提供者、当事者や家族・友人という3つのコミュニティを統合している。RHSCI-Netは以下のプログラムによって形成されている。
@ ICORD(International Collaboration of Repair Discoveries)は、研究ネットワークにおける活動の中心である。共通目標を設定し、新薬やリハビリ治療用バイオテクノロジー機器、手術方法への迅速かつ的確な基礎的な発見の移行を可能にする。ICORDの拠点は、2005年に新しい国際研究センターに移転する。このセンターは、RHMIMFとブリティッシュコロビア州立大学、バンクーバー沿岸保健局との提携により、300人を超える研究者と客員研究の12チームに機材や設備が提供されることになる。 A 1997年に設立されたRHNI(Rich Hansen Neurotrauma Initiative)は、脳・脊髄損傷者のニーズへの支援と対応を拡大し、研究やリハビリ、事故防止に資金を提供するようにデザインされていた。
ブリティッシュコロンビア州政府は、州の交通違反罰則金の一部を神経外傷の分野に割り当てている。年間200万カナダドル〔1億7500万円〕が、BIABC(Brain Injury Associations of BC)とBCPA(BC Paraplegic Association)を通じて、神経損傷リハビリや事故防止のためのイニシアティブの支援が行われている。
◆SRFA(Spinal Research Fund of Australia Incorporated:
オーストラリア脊髄研究基金 www.srfa.com.au)
SRFAは、Dawn FerrettNeil Sachseが1994年に設立した。脊髄損傷治療の成功が保険金請求コストを低減させる可能性があることから、著名な実業家によりSRFA委員会を組織し、保険業界からの資金提供で研究プロジェクトを支援し、公的支援によって一般管理費を賄うという事業計画が策定された。
SRFAは、基礎研究ではなく臨床研究の支援を行っている。対象となるプロジェクトは、オーストラリア国内のプロジェクトに限定され、研究の質は国内外の専門家による外部審査によって保証される。
アデレードのフリンダース大学の神経成長因子の専門家 Robert Rush教授は、ヒトにおいてマヒを逆転させる治療法の研究について7年間にわたって資金提供を受けている。この研究プロジェクトは大成功を収め、神経線維を刺激して背髄の損傷部位を超えて成長させること、及び新たな神経成長を検証する手法についての2つの重要な論文に結実した。SRFAは、これらの新発見を慢性脊髄損傷患者による臨床試験に移行したいと考えている。
またSRFAは、シドニーのガーバン研究所(Garvan Institute)における、皮質脊髄路内の運動ニューロンにニューロトロフィン遺伝子を直接送り込み機能的接続を回復させるもう一つのプロジェクトに、単年度の資金提供を行った。
SRFAは、治療法の開発という目的達成の最良の方法として、研究をネットワークで結ぶ方法を推奨している。こうしたことからSRFAは、ICCPに加入し、一刻も早く臨床診療で新しい治療法が利用できるようになるように情報の共有に努めている。
参考文献
- Bracken MB et al. A randomized, controlled trial of methlprednisolone or naloxone in the treatment of acute spinal cord injury. N. Engl J. Med 1990:322:1405-1411.
- Pearson H, In search of a miracle, Nature 2003; 423 :112-113.
- Harper GP, Banyard PJ, Sharpe PC. The International Spinal Rescarch Trust’s strategic approach to the deve1opment of treatments for the repair of 'spinal cord injury. Spinal Cord 1996;34:449-459.
- Ramer MS, Harper GP, Bradbury EJ. Progress in Spinal Cord Research : a refined strategy for the International Spinal Research Trust. Spinal Cord 2000:38:449-472.
- Ellaway PH et al, Towards improved clinical and physiological assessments of recovery in spinal cord injury: a clinical initiative. Spinal Cord 2004, 42,325-337.
〔速報〕 2004年10月6日付 読売新聞・夕刊 激痛走る神経障害 痛みをほぼ解消
奈良の開業医 治療法を発見
事故や手術の後遺症などで患部に慢性的な激痛が走る神経障害「複合性局所疼痛症候群(CRPS)」を人工神経で治療する方法を、奈良市の開業医稲田有史さん(45)が開発した。痛みをほぼ解消し、成功率は90%以上で、来年中には厚生労働省に医療保険適用の認可申請をする。論文は神経外科で最も権威のある米国専門誌「ニューロサージェリー」9月号に掲載された。
同症候群の患者は全国で約20万人とされる。手足などの神経の損傷で、脊髄や脳が痛みを感じるようになり、風に当たっても激痛を感じる。これまでは麻酔などで症状を一時緩和するのが限界だったが、稲田さんが開発した治療法は、神経の損傷部を豚皮のコラーゲン繊維で作った直径0.7〜13ミリの人工神経で包むことで、切れた神経を再生。神経は1日1ミリずつ再生してつながるという。2002年4月から35例の手術をして33例で成功したとしている。
〔注記〕 稲田医師はこれまでも京大再生医学研究所の清水慶彦教授と共に損傷した末梢神経を神経再生用の人工チューブでつなぎ機能回復を果たしたことを報告してきた。この新聞報道だけでは、すべてのCRPSのタイプに効くのか、また脊髄実質の再生があったのかは明らかではなく、その評価には続報を待ちたい。(事務局)
〔イベント案内〕 第2回脊損リハビリ講習会 知らないと損をする! あなたの今・将来 主催:神奈川リハビリテーション病院脊髄損傷リハビリ講習会実行委員会
日時:2004年11月20日(土)13:00-17:00
会場:神奈川リハビリテーション病院2階研修室
内容:知っておきたい脊損者の成人病とその予防
水口正人氏(内科医)
車いすで快適にすごすために!
褥瘡予防用具の特性:藤井直人氏(リハビリ工学)
討論/自分らしく、自分を生かす!:福祉サービス、相談支援事業等を通じて
対象者:脊損当事者と家族及び医療・福祉従事者
申込:日本せきずい基金事務局
FAX 042-314-2753 メール jscf@jscf.org
神奈川県リハビリテーション地域支援センター
電話:046-249-2602 FAX 046-249-2601
定員90名(先着順)、参加無料
*車いす使用の方はお知らせ下さい。
第9回在宅リハビリサポートの会・レッツ勉強会
日常的な動作と座位姿勢
−自立生活を長続きさせるためのリハビリ−
日時:2004年11月21日(日)10:00-17:30
会場:神奈川リハビリテーション病院1階PT室
内容:自助具の工夫:「衣について」(垣内優紀子)
「住について」(白井由美子)
「日常的動作と座位姿勢」ワークショップ(実技指導あり、楽な服装で参加を)
共催:レッツ+神奈川県リハビリ地域支援センター
参加費:2,000円(当日参加可)
対象者:脊損当事者と家族及び医療・福祉従事者
申込:「レッツ」事務局 垣内優紀子まで
FAX 045−934-4560
メール yukiko_kk@hotmail.com
第4回脊髄再生研究促進市民セミナー
骨髄由来細胞の移植による脊髄損傷の治療
日時:2004年10月16日(土) 10:00−12:00
会場:こどもの城 8F会議室(渋谷区神宮前)
報告者:鈴木義久(京都大学形成外科助教授)
井出千束(京都大学機能微細形態学教授)
福島雅典(京都大学探索医療部教授)
中谷壽男(関西医大救急部教授)
〔順不同、敬称略〕
主催:日本せきずい基金
後援:全国脊髄損傷者連合会・全国頚髄損傷者連絡会
* * *
京都大学の研究者が救命救急センターのある関西医大と共に、受傷直後の患者に骨髄間質細胞を移植し、脊髄の修復をめざす臨床研究がいよいよ開始目前となりました。日本初の、そして骨髄細胞としては世界で数例目の先駆的な臨床研究となることから、私たちは研究グループの方々に公開セミナーの開催を要望してきました。その要望に応えていただき、臨床研究への着手を前に開催されるものです。《次号で報告予定》
◆神戸製鋼ラグビー部より チャリティ募金!
昨年のトップリーグの覇者、神戸製鋼コベルコ・スティーラーズからの3度目のチャリティ募金の贈呈が、9月6日、港区の東京都障害者福祉会館で行われた。
神戸製鋼からは松原主将、福本氏が上京し、昨シーズン中の試合で寄せられた募金67万5094円がせきずい基金に贈呈された。
* 今シーズンでは神戸製鋼、サントリーに加えて、関西のウェストトップリーグで戦うホンダ技研ラグビー部(鈴鹿市)でも新たに「HONDA HEAT ステッカー募金」として取り組んでいただけることになった。
今シーズンは9月に開幕した。各地で熱戦が繰り広げられ、目を離せない展開となっている。
さあ、秋空の1日、グリーンでの観戦はいかがでしょう。試合日程は http://www.rugby-japan.jp/ で確認を。
以上 ■