会報11号 ページ5


 ■ 疼痛研究の動向


 Spinal Cord誌より

  February 2001, vol. 39, no. 2 pp. 63-73

  慢性の疼痛は脊髄損傷(SCI)に伴う重要な問題であり、効果的なリハビリにとって大きな障害となっている。報告によると慢性SCI痛の患者の比率は、変動しやすいが、平均65%に達していて、その人々の約三分の一は自分の痛みを激しいと思っている。

  痛みが続く原因となる仕組み・メカニズムについては、まだ充分に理解されていない。しかしながら、臨床観察及びSCI痛のある動物モデルの使用から明らかになったことは、どうやら幾つかの変化する過程が重要なことを示している。

  その過程とは、損傷後の中枢神経組織に生じる機能的、構造的形成変化であり、感覚器官の機能変化や、神経細胞の興奮性を強く引き起こす結果となる正常な抑制力の喪失をともなっている。

  SCI痛の幾つかの特性は、記述用語、部位、処置に対する反応等に基づき分類されている。刺激に反応する(侵害受容ニューロンの)痛みは筋骨格組織と内臓から生じるものであるし、神経障害による痛みは脊髄及び神経の損傷から生じるものである。心理的、環境的要素の役割もまた考慮される必要がある。

  これらの痛みのタイプを正確に割り出すことは、適切な処置対応をとる助けとなるであろう。最近の治療法として、薬理的、外科的、内科的、そして心理学的等、多様な取り組みがなされている。とはいえ、実際に用いられた処置の多くは、明らかにまだ限られている。特定の仕組み・メカニズムを的確に効果的な治療戦略を編み出すような、今後の研究が望まれる。
(訳:後藤 京子)




フィットネス普及プロジェクト

 スタンディング・リフトを設置

−−廃用症候群の予防のために−−

  廃用症候群とは、障害により体の動きが極端に少なくなることによって起こる二次的な(新たな)障害である。要は「ずっと車椅子に座っていたり、ベッドに横たわっているのが良くない」=「立った方が良い」。あるドクターは、「二次障害を独力で予防することは大変困難でしょうから、年1回は入院して身体のチェックをしたり、車椅子やクッションの定期的なチェックをし、二次障害の予防と早期発見、早期治療を心がけましょう」という。

  しかし入院して、いくらチェックしても依然として車椅子(座る)とベッド(寝る)という2種類の姿勢でいる日常の生活様式に変化はない。「健康の為には立った方が良い」と言われ、それが可能な機器も市販されつつありながらも、日本ではまだまだ日常的に起立姿勢をとることが普及されていない。


  日本せきずい基金では、4月より行っているペダリングマシンのモニター募集(レンタル)に引き続き、このたび有薗製作所のスタンディング・リフトのデモ機を府中事務所に設置しました。これは使用者の身体サイズに合わせてのセミオーダーメイドの製品であり、どの方でも体験可能という訳ではないが、興味のある方は是非見学、体験にお越し下さい。


【スタンディング・リフトの特徴】

<トピックス> 

■ 自動車事故による介護料の支給範囲の拡大(本年7月より)

  現在、自動車事故対策センターにおいて、自動車事故により頭部または脊髄に損傷を受け、治療を行ったにもかかわらず、寝たきりの状態で、常時の介護を必要とする者を抱える家族の負担を軽減するため、昭和54年から介護料の支給を行っています。

  この度、平成12年6月6日の「今後の自賠責保険のあり方に係る懇談会」後遺障害部会の中間報告に基づき、平成13年7月より支給範囲の拡大等、介護料制度の見直しを行います。


後遺障害等級              現行制度     新制度

1級3号
神経系統の機能又は精神に著しい  支給額:     支給額:
障害を残し、常に介護を要する者   日額4,500円   従前通り
のうちいわゆる植物状態の者     又は2,250円
上記以外の者              支給なし     支給額:

1級4号
胸腹部臓器の機能に著しい障害を   月額58,570円
残し、常に介護を要する者         〜108,000円

2級3号
神経系統の機能又は精神に著しい  支給なし     支給額: 
障害を残し、随時介護を要する者            月額29.290円

2級4号
胸腹部臓器の機能に著しい障害を             〜54,000円
残し、随時常に介護を要する者 


  以上は国土交通省のホームページに掲載されたものですが、詳細については都道府県の自動車事故対策センターにお問い合わせ下さい。




◆ カンパにご協力下さい

財団法人化の基本財産として目標は 3億円

* 同封の振替用紙は、カンパやこの機関紙購読料の支払いを求めるものではありません。


▼振込先(口座名は「日本せきずい基金」)

郵便振替 No.00140−2−63307 

銀行振込 みずほ銀行 多摩桜ヶ丘支店 普通口座 No.1702639



編集人 特定非営利活動法人 日本せきずい基金・事務局

〒183-0034 東京都府中市住吉町4−17−16

TEL 042-366-5153  FAX 042-314-2753

                        頒価 300円 


URL  : http://www.normanet.ne.jp/~JSCF/

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