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★書名
「箱の中の半生記」
米原 ろしゅう 著
あいわ出版、 1990年
★書評 (中島)
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(筆者紹介)
米原ろしゅう氏は脊髄性小児マヒ、一九三三年、山口県阿武郡生まれ、煙草屋
から独学で株式投資コンサルタント、障害者の外出の会「青空会」顧問、山口県
障害者の生活と権利を守る連絡協議会会長、宇部市在住。
(内容)
下半身不随にもかかわらず、車いすも普及していない時代であったため、親か
ら箱型の椅子に窮屈に座らされたまま、煙草屋の店番などをして少年時代を過ご
した作者が、いろいろな人たちと出会い情報を吸収し、またみずからも不屈の闘
志で独学をし、世間の荒波へぶつかってゆく。
米原氏は今では山口県の障害者運動の重鎮となっている。しかし戦前のことと
て手軽で廉価な車いすもなく、手作りの箱の中に座って一日を過ごしたと言う。ま
して戦争中は世間の偏見のみならず、自らを穀潰しと責めることもあったろう。そ
ういう不遇の時代をへて、いったん行動の自由を手に入れると、その後の活躍ぶ
りはめざましいものがある。他の多くの闘病記にも共通した特質である。
とりわけ、氏がまず他の障害者たちの外出を手助けするような身近な活動から
始めたところが好ましい。 |
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