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★ 書名
「も一度一度手足動かば」
岡 清治 画、
岡 廣見 監修、
私家版、1994年
★ 書評 (中島) |
(筆者紹介)
岡氏は頸髄損傷、画家、短歌作者、一九四六〜一九九四年、佐賀郡川副町生
まれ、元佐賀署警察官、七四年柔道の試合で受傷、その後口に筆をくわえて歌と
画を描く、ケイソン前からの妻とは離婚、子ども三人とも別れて暮らす、廣見氏は
実兄でヘルパーさんとともに佐賀市役所などで個展を企画。
(内容)
口筆による花の絵と、それに添えられた自作の短歌、数十篇。花の絵は言わ
ずと知れた星野富弘氏の詩画集などを周りから薦められて、見よう見まねで描く
ようになったもの、岡氏の場合は先に中島虎彦の薦めで短歌を始めていたので、
詩ではなく短歌を添えるようになった。いくつかの絵は星野氏と見分けがつかない
くらいであるが、短歌のほうはまだ習作段階というところ。
岡氏は元佐賀警察署の警察官であり、その頃私は佐賀大学の学生であり市内
のアパートに住んでいた。折りしも市内で学生アパート専門の空き巣が横行したた
め、岡氏はアパートを巡回して学生たちに注意を呼びかけて回るうち、ちょうど私
の部屋にも訪ねて来られた。それが最初の出会いだった。それから二、三年後そ
れぞれ事故にあいケイソンとなり、私たちは入院先の国立嬉野病院で再会するこ
ととなった。私は忘れていたが、彼は覚えておられた。そういう経緯があって私は
短歌を薦めたのである。絵とともに初めは気が進まないようだったが、いつのまに
か個展を開くほどにたまっていたとは知らなかった。
それにしても、日本中のケイソンたちのうち口筆で花の絵を描いている人は少
なくないだろう。星野氏の影響の大きさを思い知らされる。しかしとかく星野氏と比
べられて「二番煎じ」「三番煎じ」と見られつづけることは避けがたいだろうから、で
きれば別のスタイルで始められることをお薦めする。 |
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