| ★ セックスボランティア |
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| ★ (書評・中島虎彦) 最近、障害者たちの間でひそかに話題になっているこの本を、町の図書館にリクエストして取り寄せてもらった。(なかなかの太っ腹でしょう?それには日頃から信用を培っているからです) オランダなどでは障害者に対して性サービスを派遣する団体があり、自治体によってはその料金を援助するところさえある、というような話は以前から聞いていたが、この本によると日本国内でも無償でそれをする個人・グループが現れているという。 インターネット上のホームページなどで呼びかけて、ひそかにサービスを展開している様子を綿密にリポートしてある。 場所はホテルや自宅などとはかぎらず、団地の集会所や公衆トイレなど。 提供する主婦やOLらの使命感に支えられている面が大きいようだ。 収入の少ない障害者たちにとって朗報ではあろう。 脳性マヒや脊(頸)髄損傷や知的障害者が客になっている。 障害者年金を貯めて何ヶ月かに一度呼ぶという。 とうとうここまできたかと隔世の感を強くする。 もちろん各種の風俗産業を利用する障害者は(私を含め)すでに多く、ビジネスライクに割り切ったほうが後腐れもなく長続きする、という意見もちゃんと紹介されている。 聴覚障害の若い女性がほかに仕事がないからとデリバリーへルスに挑む例もある。 にもかかわらず某所某所でボラに起ち上がった者たちは、それぞれ複雑で深刻な経緯を抱えてきていることが明かされる。中にはそれによって家庭が壊れたり病気になる者もいる。まだまだ手探りの段階で周囲の理解も得にくいという。何よりも双方の感情の処理が難しいだろう。 念のため、障害をもつ女性に聞いてみたが、ボランティアでセックスができるものか受け入れ難い、という意見だった。それは作者の河合氏も同じで、何度も立ち止まり考えこんでいる。無理もない。 それに何よりも「障害者がセックスなんて贅沢だ」という健常者がまだまだ多い。実際問題として地方の農家などでは嫁の来てがなく40代50代でもまだ独身という後継ぎがうじゃうじゃいる。 世の中に障害者へのボランティア活動をしている人は多いが、これこそまさしく究極のボラと言えるだろう。 |