「路面電車」


★書名 「路面電車」  (今尾恵介著、ちくま新書286、2001年、680円 )

★書評 (勝矢光信)
 
  車の洪水を経験した大都市の人々は、未来型都市交通として、「路面電車」
に期待するようになった。今日の技術からすると、16両編成の総武線が銀座の
ど真ん中を走るのも可能である。そうすることで、自動車公害から救われる。

  アメリカでさえもLRT(ライトレールトランジェット)と名付けて、ストリートカー
(路面電車)とは違うと強調しながらも、各地で路面電車を運行している。
地下鉄はだんだん深くなって、歩く距離も増している。「客を電車へ、ではなく
電車をお客のもとへ」と、パーク&ライド場の増加、停留所の増加、信号優先な
ど、きめこまかな対策を行っている。

  「路面電車は民主主義の学校」とさえ言われる。高齢社会では、建設・維持
が安くて、便利な電車が注目されている。新しい発想で、巨大化した大都市で
の移動が、自動車ではなくなることだけは確かである。





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