「銀色のあしあと」
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★書評 (中島) (内容) クリスチャンとしての先輩で、北海道旭川在住の小説家三浦綾子が、星野村 の星野宅を訪れ、信仰や芸術について語り合ったもの。おおかたは三浦がしゃ べり星野をほめちぎり、星野が恐縮してとつとつと答えている。 (中島評) 三浦は「氷点」「塩狩峠」「銃口」「母」などのベストセラーをもつ大作家である が、二〇代にカリエスのためギプスベッド生活を長らく送ったり、初老を迎えて からは次々と病を得ていて、特定の障害はないがいわば「病気のデパート」とで も言うべき人である。 「道ありき」という闘病と入信告白の書をもつ彼女からの影響が、星野には見 られる。以前から三浦の愛読者だった星野のことを知り、出版社の仲介もあっ ただろうがわざわざ彼女のほうから訪ねてくるところに、信仰を同じくするものの 強い絆を思い知らされる。しかし、あまりに褒めすぎのところはこそばゆい。肝 心の作品論について作家ならもう少し突っこんで分析してみせてほしかった。 |