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6.結  語

 脊髄損傷に伴う異常疼痛は、無視しえない重要な併発症である。
にもかかわらず、対処すべき医療の課題として捉えられているとは言えず、社会的にも十分認知されていない。脊髄生理学上、また高次脳機能の疼痛認知メカニズム上、多くの問題が未解明であるとも考えられるので、多様な専門分野、多施設にわたる医学の専門家による科学的根拠に基づく実態調査によってデータが蓄積されることを望みたい。そのデータについても、患者の実情に即して、専門家によるピアレビューが重ねられていければ、さらに望ましい。そのうえで、有効な疼痛緩和治療法、あるいは、急性期から慢性期までの全治療過程において、疼痛や異常知覚の発症を予防する治療プログラムの開発を望みたい。
 また、難治性であるとはいえ、現状の治療法・予防法でも有効なものもある。それらについて、疼痛のタイプとの適合性も踏まえた科学的評価が進められるよう望みたい。そのことで、安全にかつ効果的に疼痛緩和の機会を得られる患者が増えると期待される。これは、「ないものねだり」だろうか。是非、そうでないことを願う。



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