| 第 19 章 |
| 介助者マネージメント |
あなたは介助者を雇う上で、小さなビジネスを行ない、人をマネージメントする能力が必要とされるだろう。この章は、あなたが雇用主として役立つ情報を提供することを目的とする。
◆ 介助の必要性を決定する
介助者を見つけるための第一のステップは、あなたが必要とする介助とは何か決めることである。これを「ニーズ・アセスメント」と言う。表19−Aは介助者が介助すると考えられる内容の一般的な例である。このリストを参照して、自分に必要な介助をチェックしよう。必要な介助のリストが、表になければ、「その他」のところに記載する。
それができたら、あなたの2つ目のステップでは、リストのそれぞれの活動にどのくらいの介助が必要なのかをはっきりさせることである。この理由は、介助者との間に誤解が生じないようにするためである。そうすれば、介助者がきちんと必要な介助を行なうようになるであろう。例として、下のパーソナルケアのチェックリストを参照してみよう。ステップごとに説明が加えられている。
あなたは1人以上の介助者を雇うことが必要だと気がつくだろう。例えば、1日中の介助が必要でないなら、1人は朝に、もう1人は夕方に。あるいは1人は平日に、もう1人は週末にと時間を割り振る必要があるかもしれない。いつもの介助者の1人が休暇や時間の変更、病気の時どうしているのか、誰かに聞いてみたいと思うかもしれない。時には、あなたの介助法を知っている、以前にちょっと来た人が今どうしているかと思うだろう。
【表19−A】 ニーズ・アセスメント
以下のニーズの頻度、ニーズの総時間、午前・午後を記入していく。
◎ 日常生活活動 ◎ 手段的日常生活活動 ◎ 医療関連ケア
入浴
更衣
身繕い
(髭剃・整髪・化粧)
食事準備
食事
排便
排尿
就寝
トランスファー
その他:食器洗い
食料調達
コンピュータ操作
機器のセットアップ
ベッドメイキング
車いすの充電
バンの運転
お使い
手紙を書く
電話への応答
洗濯
品物を置く
掃除
子守
ペットの世話
その他除圧・姿勢変換
薬剤
関節可動域運動
皮膚の点検
吸引・呼吸ケア
その他
◆ パーソナルケアのチェックリスト
あなたの介助ニーズを描かねばならない今、次のステップは、予想される課題をリストアップし、その全容を明らかにすることである。これは、必要なケアを受けるために介助者が義務を果たし確実に行なうことで、葛藤を避ける助けとなるだろう。個人ケアの1例は表19−Bに示した。チェックリストは個人ケアの1つの要素を段階的に教えていくものである。
あなたの活動をすべてチェックリストに記載することは不可能であるが、一方で重要な情報が記載漏れになっていると、あなたの必要性に適した介助を提供できないかもしれない。次の4点は、あなたに必要なチェックリストを作るための概略的なヒントである。
- 簡潔にすること−−ステップをできるだけ簡潔に記載すること。
- ステップを正しい順番に並べること−−それぞれのステップが順番になっていることを確認すること。
- 何を、いつ、どこで、といった情報を含めること−−介助者はどのような道具が必要で、いつどこで介助すればよいかがわかるようにすること。
- どのようにするのか、といった説明は避けること−−どのようにするのか、といった内容はリストのステップに含めるには細かすぎるので、あなたが介助者に実際にやりながら教えていくほうが望ましい。ただし、大事なステップや見逃されそうなステップはよく分かるように気をつけること。
【表19-B】 「いつも朝すること」のチェックリストの一例
<準備>
□ 1.衣服の準備
□ 2.浴槽に水を張る
□ 3.風呂の温度チェック
□ 4.必要な道具の準備
□ 5.プライバシー保護
<手順>
□ 1.カテーテル挿入などの排尿介助
□ 2.座薬挿入や指刺激など排便介助
□ 3.衣服の着脱
□ 4.ベッドから浴室への移動
□ 5.体を洗う・リンス
□ 6.整髪の援助
□ 7.風呂から脱衣所への移動
□ 8.全身を拭く<手順>(続き)
□ 9.健康チェック(褥瘡など)
□ 10.ローションやパウダーの塗布
□ 11.脱臭剤、化粧、髭剃り処置
□ 12.着衣の介助
□ 13.車いすへの移動
□ 14.歯磨きの援助
□ 15.朝食の場所への移動
<片付け>
□ 1.すべての道具の片付け
□ 2.浴室の掃除
□ 3.排泄に使用した道具の掃除と消毒
このチェックリスト項目は、ニーズ・アセスメントを元にして作るべきである。チェックリストを、ステップが行なわれる順に準備しておくことが最善である。たとえば、お風呂が午前中の最初のステップであれば、お風呂に入るためのチェックリストが最初になる(表19−B参照)。
1日単位(身支度や食事など)、週単位(買い物など)、月単位(車いすの修理など)でチェックリストを作ることが便利だと言う人もいる。こうしたチェックリストが順番に記載されていれば、あなたと介助者のそれぞれの責任がはっきり見えてくる。このチェックリストは、介助者が行なう介助内容を、明確に、完璧に示している。
◆ 介助説明書を準備する
介助説明書は雇用する介助者にきわめて明確に示すことが必要である。これは介助希望者が、仕事が受け入れられるかどうかを見ることを可能にする。仕事を受け入れられるよう説得するために、実際より楽に思わせたり手間がかからないと思わせる説明書を作ってはならない。
介助説明書はあなたの固有のニーズに基づいて記さなければならず、以下のような情報を含むものである。
- 介助者の義務及び責任(チェックリスト参照)
- 週単位の労働時間
- 1日の、あるいは時刻ごとの予定
- 休日の取り方
- 賃金及び特典
- 資格、確実に抱きかかえるような能力、応急措置、心肺蘇生法の訓練、運転免許
もし介助者が一緒に暮らすのなら、介助説明書は特にお互いの生活をどう整理するのかも含めなければならないだろう。
- 働いている時間と休憩の時間
- オフとなる日
- 台所や洗面所を含む共用スペースの使い方
- 他の家族員との間のルールや権利
- お客への対応法
- 家計
- 介助者の使用する共用費
- 容認できる行動(喫煙、飲酒、パーティ、雑音など)
◆ 介助者募集のアイデア
介助者の募集方法にはいろいろあるが、以下にその一例をあげる。
- 地方新聞などに掲載
- 公共施設の掲示板に記載
- 友人や教会、クラブなどで口コミの紹介
- 営利/非営利団体、人材派遣会社などの専門機関を利用し、候補者を選ぶ。これは職業安定所を含む(失業給付事務所)。
新聞への掲載
- 広告掲載でのいちばんの目的は、介助者の目を引かせることである。
- 見出しに「介助してください」「障害者が介助を必要」という言葉を使うとあまり効果はない。
- 仕事の内容とはどんなものなのか?
- 週給払いなのか?
- 無料の宿泊設備があるのか?
このような点を、介助者となりうる人の興味をわかせるようにアピールしてみよう。
次の行には、興味を大きく引くようにアピールする見出しを強調しておく。そして、3行目には介助内容に関して、簡潔で正確に記載すること。ただし、甘い言葉を使わないようにすること。そうすれば真面目で責任感のある人を見つけられるだろう。
そして、最後の行には申し込み方法、ファーストネーム、電話番号、郵便番号を記載するが、安全とプライバシー保護のために、自分の名字と住所は記載しないほうが良いだろう。
もしスペースと資金があれば、募集広告には次の内容を記載する。
勤務する曜日、住み込みかパートタイムか、障害者の性別、煙草を吸わない人がよいか、電話をする時間。差別禁止法令により、特定の性別、年齢、人種を優先する広告はできない。同様に身長や体重を聞くことはできないが、あたなを持ち上げられる人を求めることはできる(図19−1参照)。
【図19-1】 新聞掲載の例
「キャンパス近くの部屋を仕事と交換で貸します」
障害女性を援助するため個人ケアとちょっとした家事のできる
物静かな信頼できる人が利用可能。
2つの方法があります。
(1)月曜から金曜まで、(2)土日
1日2時間(夕方)
非喫煙者を希望、薬物やアルコールをしない人。
証明書必要
詳細は手紙を:私書箱123、××市 宛
公共施設の掲示板
大学のキャンパスのさまざまな場所、病院スタッフのラウンジ、そしていくつかのスーパーマーケット、図書館、自動車会社の事務所、コミュニティセンターなどのようなところに自由に求人を貼り出すことができる。
掲示板に貼るポスターの内容や書き方は、新聞広告と同じである。どこでも人をひきつけ好奇心を引く目立つ見出しを使いなさい。記載内容は新聞と同じようにすること。チラシの余白には先に述べたような追加情報を加えること。再製作コストを最低限にでき、いくらでも自由に人をひきつけるフォームを作ることはあなたをよりクリエイティブにする。チラシの端に千切れるようなタグをつけることが大変重要なポイントである(図19-2,3を参照)。
【図19-2】 掲示板のチラシ見本(タグ付)
「住み込み介助者求む」
コミュニティカレッジ地域 バスで1ブロック先
近代的な2寝室、2バスルーム、広いキッチン。
大学生世代の車いす使用の男性宅に一緒に住み介助をしてくれる人。
(1日1,2時間、夕方に連絡を)
落ち着いた人を希望。経験不問。
ジョージまで 電話555-5555
詳細は、午後5時半〜9時までに
*下に「ジョージ、555-5555」と記載したミシン目を入れたタグを付ける。
そして、図の例のように、ポスターの下にタグをつけることが大事である。以下に掲示する際の留意点を述べる。
- 自分でできなければ、友人に付き添ってもらう。
- あなたのポスターが読みやすいような場所を選ぶこと。人通りの多い場所を選ぶこと。掲示板をよく見る人がいるような場所(人材募集掲示板や公共掲示板)を選んだり、よく待ち合わせに使われる場所や、通行人が暇つぶしに読んでいそうな場所を見つけよう。
実例を挙げれば、もしあなたがキャンパスの広報係のポストにいるなら、たぶん目標を共にし、知性に富み、進んで勉強する学生を見出すだろう。しかしながら学校の休業期間や卒業、トランスファーにおいて、つまずく可能性が高いことを予期すべきだろう。
- 人の往来の多い格好の場所が、人々が習慣的にチェックする場所かどうか(求人や大事な文書が掲載されているか)、あるいは人々が何か待ち合わせで退屈紛れに読む場所か(エレベーターやキャフェテリアの外側)。場所がよく格好のスポットを見つけて掲示できれば、あなたのメッセージを人々に見てもらうことができる。
- 掲示板使用のルールを守ること。自分が貼ったものの上に他人の別なポスターが貼られていないか、 定期的に確認すること。
【図19-3】 掲示板のチラシ見本
「看護学生求む:あなたの技能を生かしてお金をかせぎませんか」
障害者の個人ケアとちょっとした家事のできるしっかりした信頼できる人を求む。
月曜から金曜まで 夕方3時間 時給8ドル
証明書必要。車の運転できる人を希望。
手紙を:私書箱123 ××市
伝 言
当たり前であるが、クラス活動の中での友人、あなたが寮やアパートなどで毎日会っている人たちの中にひょっとして、介助者がいるかもしれない。このような形で人を雇う利点としては、誰が介護に関して興味を持っているか分かっているという点である。
日ごろの会話の中で募集を呼びかけてみよう。中には一見興味のないような人の中にも、実は介助に興味を持っている人がいるかもしれない。
機関や仲介の利用
かなりのNPO団体が介助者の供給源となっている。「自立生活センター」は障害者が自立生活を送ることをサポートし、情報を整備し、介助者の派遣サービスを行なっている。多くの高齢者センターも同様のサービスを行なっている。 米国に入国した「難民のための就職相談窓口」も求人に良い場所のひとつである。あなたが英語が話せない人に英語を教えて、その代わりに相談機関より、あなたの身の回りの介護を手伝ってもらう人を紹介してもらう。
看護学校はあなたの助けになることができるだろう。学生たちは、将来の専門職者としての技能を得たいと願っている。 発達障害・職業リハビリテーション省のサービスを受けるクライエントに当たることも良い方法である。ときには知的障害の人がよい介助者になる場合もある。それ以外の障害を持つ人でも良い場合がある。また介助の資源として在宅介護事業者も利用することができる。自分の介助者を選び出す選択肢がない間は、彼らは他の人々より介助者として訓練されており、有用であろう。事業者は雇用する者に保険加入や他の便宜を図っており、より安定した労働力として貢献しているが、あなた自身が介助者を雇うよりは高額である。
◆ 良い介助者になる人
完璧な介助者のプロフィールはないが、以下の内容を参考にすると選びやすい。
- 選択枠を広げておくこと。自分と同じような民族、文化、教育、年齢、社会的階層などだけで選ばないようにすること。
- 介助者を選ぶ際、長期間の関係を維持することを考えないこと。むしろ、信頼のおける介助をえられることを考えること。信用できそうな人を選ぶこと。介助者を選ぶ際のポイントは、一定期間のベースで介助を引き受けてくれる人であること。
- 家族は便利であるが、雇用者と雇用主という関係を認識しておくこと。家族であることでマイナスの面もある。
- 介助者を見つけるのに困ったら、友人や脊損の仲間の家族に介助者を探す依頼をすること。ただし、友達関係や家族関係に悪影響を与えるような利用をしないよう気をつけること。
- 自分の好き嫌いを熟知すること。基本的な介助を受ける以外に、他人のどんな所を好み、また好まないのか知ることが大切である。 信頼できる介助が得られるかは、自分のことをどれだけ知り、他人に自分が何が好きなのか知らせることができるかによる。どんな人と一緒にいたいだろうか、またそれはなぜだろうか?
- 人の性格(一般的な考え方や行動パターン)と感情(感情の表現)を判断できることが役立つ。人の見方、話し方、行動に気をつけてみること。きちんとした身なりの人か、自分に自信を持っているかなど、観察してみること。その人の会話はスムーズだろうか。
直感を信じること。その人と一緒にいることが正しいのか。悲しくなったり怒ったり、混乱した際に、その人といっしょに過ごしたいと思うだろうか。介助者を雇う上で、その人に対して持つあなたの感情は、その人たちに魅力を感じているということである。しかし、覚えておかなければならないことは、雇うのは友人でも恋人でもないことである。
◆ 募集の際の電話対応法
電話での問い合わせが来たら、簡単に介助方法、家事、料理、買い物、運転など仕事の内容を説明すること。もし、その人が興味を持てば、直接会って話をするアポイントを設定し、その他の質問を行なう。以下のポイントを考慮に入れておくこと。
- パーソナルケアをできる気持ちを持っている人なのか(あなたは必然的に入浴や排泄のケアを受けなければならないのだから)。
- 電話だけで対応が良かったからと判断し、一度も会わずに介助者として雇う契約をしないこと。
- 家事とその他の仕事を説明すること。
- 生活環境を説明し、前向きに伝えること。
- 運転手が必要な場合、その人が自分の持っている車の運転ができるかできないか、運転歴などを確認すること。もし、自分に車がなければ、その人が車を持っているかどうかを聞くこと。
- 自分の生活スタイルを説明し、どの部分までが適切な許容範囲であるか話し合うこと。
- その人の職歴、職歴を示す証明書を問うこと。
- 介助をする上で、肉体的精神的な制限があるか聞いておくこと。
- あなたが介助を必要な一定時間働くことが可能になった時、時間を延長するような柔軟性があるのか、あるいは急な要望に応えることができるのか。
- 電話がかかってきた人を断る場合には、別の人が決まった、もしくは、別な人を考えると伝えれば良い。話をしてよさそうな場合は、面接の時間と場所を決めよう。安全と自立のため、自宅以外で会うことが望ましい。
◆ 面 接
介助者を探している障害者の多くは、面接の約束をした人たちの50パーセントが約束どおりに来ないことを経験したことがあるだろう。もし気持ちが変わったら、電話をもらうように依頼しておこう。
また、読んでもらうためにスケジュール表、雇用契約書を準備すること。面接をした人の氏名、住所、電話番号、社会保障番号、生年月日、物を運んだり移動したりする能力、運転免許証の番号、社会的に関心のあること、少なくとも2つの職歴を証明する証明書などを書きとめておくため、手帳も用意すること。その他、カウンセラー、教師、牧師などからの証明などがある。
もし、重度の障害を持っている場合、他の人にこれらのことを書いてもらうよう依頼すること。一緒に付き添ってくれた人は、面接をする上で良い援助者になるだろう。
面接では、介助内容を細かく話すこと。どんな社会的行動が許されるか伝え、予期せぬ事態がどんなものなのか、あなたの好きな余暇の過ごし方、どんなプライバシーを守りたいかなどについて話し合うこと。以下に示すのは、面接の際に、介護希望者を知るために役立つちょっとしたチェックリストである。
- 教育を受けた年数。
- どんな仕事をするのか、また何が一番好きなのか。
- 障害者に関してどんな経験を持っているのか。
- 彼らはその地域にどれほど長く暮らしていたのか。
- 障害者に対してどのような態度をとるか。
- たいくつなことやストレスの発散にどう対応しているか。
- 働く時間は、彼らのsy家ジュールに合っているのか。また、どれほど融通が利くのか。
- バンのような、大きな車の運転はできるか。
- 介助者は、夜寝ているときでもあなたの寝返えりをさせたり、トイレに行くのに起こすことは可能だろうか。
- からだを持ち上げる介助が必要であることを理解しているだろうか。
その人に、あなたの障害や生活スタイルについて、いろいろ質問してもらうこと。その人が良い介助をするためにいろいろ知っておく必要がある。面接が終わった後、電話で結果を知らせる旨を伝えること。面接の場で即決することは良くないだろう。
◆ 証明のチェック方法
どのような雇用主でもそうするように、あなたも書面でも、電話であっても、職歴を証明する証明書がなければ雇わないこと。外国人の場合は、ワーキングビザや社会保障番号などをすでにもっていなければならない。それを持っていなければ、連邦保険福祉法(FICA)、連邦及び州の雇用保険税の課税対象となるため、法律によって雇用することできない。
証明書を見てその人に電話をするときは、自己紹介して、自分が障害者であること、介助の内容、信頼のおける誠実な介助者を探していることを伝えること。その人について証明書から何か話してもらうこと。以下の内容を質問事項に入れておくと良いだろう。
- その人がどれくらい勤めていたか。
- その人を信頼できるか。
- 欠勤状況はどうだったか。
- 仕事で現金を扱っていたか。
- 誠実そうに感じるか。
- 仕事の監督や不平、不満にどう対処していたか。
- ひとりで仕事ができるか。
- 上司や同僚との関係はどうだったか。
- ストレスへの対応はどうだったか。
- なぜその仕事をやめたのか。
- 機会があったら、またその人を雇いたいか。
◆ 介助者の選択方法
希望者の証明書を確認したあと、誠実さ、信頼性、仕事、他人とうまくつきあえるか、なぜ仕事を辞めたか、再雇用についてなどの解答に焦点を当ててみよう。その人と自分の生活が合うか、チェックリストの内容を確認してみよう。
あなたの生活スタイルと相性がよいだろうか。その人が「自分に合うように変わっていくだろう」、あるいは「その人の生活をコントロールする権利がある」と考えて雇ってはならない。雇った人が勤務時間外にどのように過ごすかは、仕事の質に影響を与えない限り、あなたには関係のないことである。車での移動が多い場合は、良い運転歴を持つ人が必要である。あなたの安全と保険に影響を与えるからである。
なんらかの理由で、あまりいい気がしない場合は、その人を選ぶのは止めること(前出の「良い介助者になる人」を参照)。
その人がどれくらいの期間、仕事ができるかを確認すること。長ければ長いほど良いだろう。ただし、そのことだけでその人を選ぶのは避けなければならない。できる人であれば短期間でも介助を依頼することは大切である。特に、病院から退院を待っている場合は助かる。その後、家に戻ったら代わりの人を探せば良い。また、通学、通勤を始める際にも助かる。
その人の精神的、身体的な健康状態はどんな様子だろうか。精神的問題を抱えている場合、その対処は難しいだろう。もしその疑いがあるか、または確信はないが「その人が仕事をこなせるか分からない」と感じるときは、2週間の試用期間を設けて雇う方法もある。
1週間以内に決断して、その人に結果を伝えること。
最後に、やけになって人を無理に雇わないこと。気長に見つけていくこと。もし、求人広告をたくさん出した場合は、自分のスケジュールをしっかり整えておくこと。そうすればうまく介助者を見つけられることにつながるだろう。
◆ 雇用書面の利用
いかなる誤解をも避けるために、個人介助者と雇用書面を交わすことが有益である。この書面は次のようなことをカバーすべきだろう。労働時間、賃金、休暇、病気退職、容認しがたい社会的行動(喫煙、アルコール飲用、冒涜行為)。また、雇用の終了にどう導くことができるか、あなたが遠出する際の介助者への支払い、介助者が仕事を辞めると決めた時には通知するのに時間が必要であること。共に暮らす介助者には共用の事項(電話、新聞、共益費、長距離電話代)やあなたのシャンプーや洗剤、自動車、車いす、食べ物などについてのルールも定めなければならない。この書面のコピーを自分の雇用ファイルに保存しなさい。
◆ 万が一の対案を持つこと
介助者が必要なときに限って、病気だったり、解雇されていたり、または連絡もなく辞めていたりと、介助者がいないことがある。あるいは、複数の介助者がまさに必要であったりする。とりわけ、週に7日のケアが必要であれば、ずっと可能である者は誰もいない。パーソナル・アシスタントは週に何日かは介助から離れることが必要であり、その間の介助者をあなたは手配しなければならない。
介助者を初めて雇う経験をする場合は、万が一のときの対案を考えておくこと。家の掃除のようなものを省略する必要があるのか、友人と食事できるのか、それとも出たとこ勝負にするのか。あなたの第2のニーズを検討し、自分の健康と安全を犠牲にすることがないよう冷静に対処できなければならない。
家族や友人に身の回りの世話を頼む日を設けておけば、万が一の際、彼らに連絡して介助を依頼できるだろう。
または、近所の人(時々、お小遣い程度を稼ぎたいと思っている人など)とスケジュールを組んで、自分の身の回りの世話でどのようなことを求めているのか教えておけば、緊急のとき、その人に依頼して介助をしてもらえるだろう。緊急時に介助者を共用出来るよう、当事者同士の合意をしておくことも必要だろう。
いくつかのコミュニティには、緊急時に介助者を提供する機関がある。それらは地域の訪問看護師や障害者個人を対象とする機関である。それ故、介助者がいなくなって置き去りにされる前に申し込んでおくことや、ニーズや適格者のアセスメント、予定を組んでおくことが必要である。
リアルに認識しておくべきことは、同じ人が全てのあなたのニーズを提供することはできない、ということである。例えば、訪問看護師は排泄ケアをすることができるが、家の掃除や使い走りはその仕事ではない。あなた(あるいは家族、友人、隣人)は、信頼できるティーンエージャーは熟練を要さない仕事でお金をいくらか稼ぐことが好きだということを知るだろう。
介助者が突然いなくなった際のいちばん重要な対処法は、このような緊急事態のために備えておくことである。親戚や友人は、単に親戚、友人であるということを心に留めておくこと。今までに介助の面でその人たちに頼りすぎていなければ、もし介助者がいなくなって緊急事態が発生した際、あなたのために介助をしてくれるだろう。
◆ 介助者との連携およびスーパーバイジング
管理者(スーパーバイザー*)となることは、あなたにとって初めてのことかもしれない。有能な管理者になるためには、能力も必要である。管理者になるということは、上司になるということではない。管理者の仕事は、介助者と一緒に、介助をするという仕事が実行されているか、その人を指導していくことである。
〔*訳注:スーパーバイザーとは、初心者の専門技能の向上のために、相談・助言・指導を行なう者。〕
この節では、管理者としての基本的な能力に関して、解説している。この章は問題を解決するために介助者とお互いに協力して、必要な際には断固とした姿勢を取る必要性を述べている。
介助者と介助を受ける者との親密な関係のために、雇用者‐被雇用者としての役割が見失われがちになる。状況に対処できる状態であるために、問題を解決したり、介助者とよい関係を維持するためには、あなたが管理者としての能力を発揮できることが重要となる。
覚えておくこと:介助者もひとりの人間である ことを心に留めておこう。
介助者は正式に、あなたと話し合った介助の仕事を引き受けることに同意した。その代わり、その人はあなたからの敬意を求めることになる。介助者はひとりの人間であり、自分の生活もあり、あなたの介助をすることは生活の一部分にすぎない。介助者の義務は、契約にある介助を行なう数時間だけである。契約に書いてある勤務を期待することまでは当然である。同時に、契約に書いてあること以上のことではない。
介助者に求めすぎるべきではない。友人に接するのと同じような機転とユーモアをもって、介助者に接すること。
もし、何度もイライラするような状態になったら、その場から2、3分離れて、第三者の目で状況を見直してみること。だれが間違っていたのか、またどのような問題があったのか考えること。介助者と対立したり、議論したりする前に、自分でその理由を理解すること。
「自分の要求」が通らなかったのは本当に介助者のせいなのか、自分がイライラするその人の行動は、その人の持っている癖のせいなのか考えること。もし、介助者のせいで間違えが起こっていた場合、その人が話し合いを受け入れられる状態であるときに話すようにすること。介助者の意見を聞くこと。
一方、この問題が自分のせいと気づいたら、話し合うのは止めること。話し合う前に考えることは、状況を把握するために役立つだろう(「障害の受容」の章を参照)。
経験のある介助者でもときには忘れることもあるので、機転よくその人に教えてあげること。もし、特別な仕事があれば、できるだけ早く介助者に伝えておくこと。たとえば、車いすのタイヤ交換や大掃除などのときは、できるだけ早い時期に介助者に伝えておくこと。こうすることで、都合のよい時間にスケジュールを組む余裕ができるであろう。また急な依頼による衝突を回避できるだろう。 一般的に、自分の友達に対してするように、介助者にも感謝と敬意を持って接すること。「お願いします」や「ありがとう」という言葉を言われることは誰にとっても嬉しいことである。
秘密保持
介助者を雇う前に、あなたが秘密にしておきたい事柄を知らせておくこと。電話をするときや来客のとき、もしくは、お金や家族に関して、そして社会的な情報を扱うときのプライバシーをお互いに尊重すること。お互いの寝室や個人の所有物を尊重しよう。
介助者に個人的な問題を相談したり意見を求めたときは、適切な答えやアドバイスが返ってこないかもしれないということを覚えておくこと。あなたは、カウンセラーを雇っているのではないのだから。多くの人は、他人の問題を聞くことに良い気分はしないし、アドバイスを与えることになるといっそう不快である。あなたの介助者がそうしてくれると推測しないこと。
もし、介助者があなたの話を聞く気があれば、あなたはその人が自分に聞いてもらいたいときには、同じように受けなければならない。
能力チェック
雇い主として、また介助者を教育・訓練するスーパーバイザーとして、あなたの介助者に直接、明確に仕事の評価を伝えることは良い関係を築く上で重要である。多くの人々にとって、その仕事が評価されることは、恐れ、緊張、不信などの否定的感情を惹き起こす。雇い人を肯定的に評価し、動機づける体験は、雇い主としてまたスーパーバイザーとしてのあなたの能力を高める。認識された、また称賛されるよき評価は、あなたの仕事(スーパーバイザーとしての)と雇い人の仕事(介助者としての)との双方をよりたやすくすることになるだろう。
介助者はあなたと同様、仕事の評価が利益をもたらし自らを守ることになることを理解しなければならない。このモデルにおいて、仕事の評価の予定を組むことによって、進行中の仕事の評価を介助者にフィードバックして提供できる。仕事の評価は、あなた固有のケアニーズを分類し作り上げる同様のチェックストにも応用できる。
能力チェックは何回行なわれるべきかは、あなたと介助者次第である。決まったルールはない。介助に満足できないときには、いつでも責任を持ってその内容を伝えること。新しい介助者を雇ったときは、頻繁に介助の成果をチェックすることで、より早く小さな問題を解決することができることを胸に留めておくこと。
一般的なルールとしては、毎日介助する場合は月に2回、週ごとに行なう介助は月に1回、月ごとに行なう介助は2〜3ヶ月ごとにチェックすること。これは、チェックするときだけその内容を伝えるということではない。さらに言えば、良い介助を受けた場合には、あなたの介助者がよく働き、良い介助をしてくれたときには少しでもほめてあげれば、長く介助が続いて行くことにつながるだろう。
トラブルへの対処法
問題の多くは憶測から起こる。契約は基本的な問題点を理解するのに役立つが、それにもかかわらず規則や約束が破られることがある。こんなとき、あなたはどうするだろうか。介助の仕事や支払い、休暇、社会的ふるまい、所有物の使い方、などで衝突をしたら、介助者の義務を思い出させなくてはならない。
もし、あなたの希望に従うことを拒否した場合は、即座に、そして断固として介助者を入れ替えるよう対応すること。どちらかが、生活のために依存しきってしまっている場合は、その場で解雇して別の人を雇うのは容易ではない。しかし、そのままにしておくことは、介助を受けることができず、あなたの健康を危うくすることになるかもしれない。
このような問題を山積みしないようにしなくてはならない。問題が生じるごとに、対応すること。介助者との意見の相違を解決するためには、アドボケイト(代言者)の援助を求めることになるかもしれない。
コミュニケーション
コミュニケーションには、どのように言うかよりも「何を言うか」が大切である。否定的な調子の声でよいことを言って、自分の気持ちを隠さないこと。その人と面と向かって話すときには、相手をよく見ること。視線を合わせなければ、その人の話を聞きたくないとか、その話題に触れたくないという印象を与えるかもしれない。そして、定期的に感謝の気持ちを伝えることは、介助者がそれを当然のことと思わないために、とても大事である。
もし介助者が自分の言うことを聞いてくれないと思ったら、あなたの考えを手紙にするか、書けない場合は、テープに録音をすること。代言してくれる人に付き添ってもらうこと(あなたの了解を得て、問題を解決したり、確認してくれる友人)。彼らが、ことの推移を見守ってくれるだろう。
特に、もしあなたの介助に関係する問題であれば、待っていてはいけない。自分の意見をはっきりと述べることはとても大切である(「障害の受容」の章を参照)。
自分の意見をはっきりと主張するということは、練習してできる能力であり、失礼でなく、不快でなく、嫌われないようにあなたの要求を伝えるための方法を紹介した本がいくつかある(以下の節を参照のこと)。
◆ 自分の意見をはっきりと主張する
例1. ある障害を持つ男性が、彼が長年見たがっていたコンサートを見に行こうと計画をしていた。コンサートの前日、彼の介助者は友人に食事に誘われているため、他の運転手を探すように頼んできた。その男性は、介助者が友人との食事を楽しみにしていることを理解していることを伝えた。そして彼は、その介助者がコンサート会場へ送って来てくれることを約束していたことを、介助者に思い出させた。そしてその男性は、別の介助者を探すには遅すぎるので、介助者は彼をコンサートに車で送っていくという約束を果たすべきだと指摘した。
例2. 障害を持つある女性が、男性の介助者を雇った。面接のときに、彼女は「仕事と恋愛をいっしょにすることには興味がない」とはっきりと述べた。数ヵ月後、介助者の男性は彼女に言い寄ったり挑発的なことを言うようになった。そこで、彼女は面接のときに話したことを再び彼に伝えた。彼女は彼の気持ちに対しては申し訳ないと話したが、彼女は同じような気持ちではないと告げた。
彼女は介助者である彼にこの話は二度と持ち出さないことをはっきりと伝えた。もし、再びこのようなことがあれば、彼を首にするかもしれないと伝えた。彼は謝罪し、彼女の意思を尊重する約束をした。彼はあと2週間でやめさせてほしいと話した。というのは、彼女に対する気持ちが変わるかどうかを約束できなかったからである。
◆ 給料と付加給付
雇用主であるあなたは、雇用者に対して給料を支払う。このお金はいろいろなところから出る(次項参照)。給与額はあなたの受給額とコミュニティから支払われる補助金で決められる。あなたは給料に加えて、部屋代と食費と手当てを与えることになる({雇用者としての責任」参照)。
介助者への支払い
介助者への支払いには、いろいろな方法がある。それぞれの方法は、あなたの適格要件、申請方法、雇用主の希望によって異なる。介助者に現金で支払う方法についてはひとつ、もしくは複数利用することを考えることが大切である。振込み、部屋代と食費、その他を一括か現金と組み合わせて支払うことも可能である。
あなたのソーシャル・ワーカーやチームメンバーが、いろいろな方法を見つけることを手助けしてくれるであろう。以下に示す方法などから、あなたの介助計画をソーシャルワーカーと相談しよう。 あなたが雇用主だということ、そして、介助者を募集し、雇い、解雇し、給料を支払い、税金の支払いのための現金と振込みでの支払いの報告を、責任を持って行なわなければならないことを忘れてはならない。
介助者ケアのための給付
医学的ニーズに関する文書や会計文書などのように、以下の全てのプログラムへの申請には文書を作成しなければならない。内国歳入庁(IRS、日本の国税庁に相当)や社会保障制度の申請書類についてそれぞれの資金源をチェックしなさい。
* 州の医療プログラム 地域の在宅介助ケアプログラムとコンタクトを取りなさい。いくつかの州政府には、職場復帰後に現に必要な介助ケアについて収入認定しない特別のプログラムがある。
* 労災補償 各州及び連邦プログラムには各種の必要性に基づく介助者ケアの寄金がある。それらの機関の担当者とコンタクトをとり、さらに詳しい情報を聞きなさい。
* 個人保険 保険証券をチェックしなさい。いくつかの保険には介助ケアが付いているだろう。
* 退役軍人管理局 退役軍人管理局は介助ケアの費用を直接支払わないが、付加年金や高額な負担を援助するためのサービス付き給付を供給している。多くの退役軍人管理局医療センターは、いくつかの限定した熟練を要する看護と、ごくわずかであるが自宅での熟練を要さない援助を提供している。それらは特に排泄ケアのために資金提供されているだろう。もよりの病院の給付カウンセラー、あるいは脊損センターのソーシャルワーカにもっと多くの情報を聞きなさい。
* 州の職業リハビリテーション機関 ごくまれに職業プログラムにケアサービスが含まれていることがある。
* 在宅サービス 在宅サービスはとりわけ熟練を要するケアニーズに応えるために、各州及び連邦の法令に規定されている。寄金に拠り、熟練を要しない介助をいくつかの付加給付として受けることができるだろう。医師の指示に基づく熟練したケアが必要とされる在宅ケアには、熟練した看護と作業療法や理学療法のセラピストとの連携が必要である。「在宅ケア派遣機関共同委員会」は標準的な在宅ケア機関を保証するものであり、利用する可能性のある派遣機関をスクリーニングする際にはその認可を得ているか聞きなさい。
現金払いで雇用者へ支払う場合の責任
介助者に給付するファンドを受給している場合、以下に関してそのファンドの指示に従うこと。
支払い元は、直接介助者に支払いをするために、介助者の氏名、及び社会保障番号を入手するよう、求めるかもしれない。 この手段は避けるように、支払い元を説得してみること。「自動的に」介助者への支払いが行なわれるという方法は、雇用主から支払う義務という権利が奪われていると、あなたは感じるかもしれない。また、介助者が代わるたびに、事務処理及び支払い処理の遅れが生じて、その結果、支払う必要のない給与が前任者に振り込まれ、新任者に対する最初の支払いが大幅に遅れることになる。 基金の給付先に対して、介助者の収入に関して連邦、州、及び/あるいは市税の申告が必要か尋ねること。礼儀として、あなたが介助者を雇う際、彼らが負担しなくてはならない税金があれば知らせること。
- どのような支払い記録を保管しておかなくてはならないか。
- この手当をどのような方法で、どれくらいの頻度で受け取るのか。
- 介助者に支払いをする際の手続きに関する助言。
現金以外で雇用者へ支払う場合の責任
あなたの所得税から「給与支払い済み」として、控除できる方法がある。きわめて簡単に、あなたは現金以外の手段で介助者に支払うことができる。
「チャート概要」(表19−C)で分かるように、書類上の処理及び雇用者/被雇用者に対する税額は、現金支払いよりも現金以外での支払いの場合のほうがきわめて安い。しかし、そのための基礎知識を多少、心得ておく必要がある。内国歳入庁には、食費と滞在費が、いつ、いかにして控除されるかに関する特定の基準がある。 これを実行するためのもっとも簡単な方法は、介助者からサービスを受ける代わりに、介助者に部屋を提供することである。
* 例えば−− あなたは、自分の特別のニーズのために、2人の介助者を雇うのが最適であると決断した。ツーベッドルームのアパートを賃貸して、1つのベッドルームをあなた自身のものとして、介助者の2人にはもう1つのベットルームを提供して、介助者の仕事を分担する。その代わりに、あなたは部屋代、食費、光熱費などさまざまな経費は、現金以外の給与(現物給付)として提供する。
どんな項目を提供するかを決める前に、まず現在、自分の生活状況において、医療控除されるものはどのくらいあるのか調べてみるほうが良いだろう。本章の「税法」の項から分かるように、現在の収入規定では介助者に提供されるいかなるものに関しても、あなたや介助者ではない家族が普段必要なものであれば、医療控除されることになっている。
要するに、通常ならワンベッドルームのアパートでよいが、介助者のためにツーベッドルームを借りなければならない場合は、ワンベッドルームとの賃借料の差額が控除されるということである。同様に、介助者がいることで負担する、追加の食費、電気代などもおそらく控除される。あなたは、なるべく現金以外の支払いを控除対象項目の範囲内に限定することを望むであろう。
もっとも簡単なことは、支払いのレシートか、何か支払い証明できる現金以外の項目を優先順位をつけて選ぶことである。その生活で暮らしている人数で、この支払いを割ってみること。たとえば、食品より部屋代と電気代のほうが、人数割りして実証しやすい。 控除対象となる、現金以外のパッケージの額を決定するために、通常現金で支払われる額と、現金以外の手当ての額とが等しくなるか計算してみよう。現金以外の支払いパッケージに含まれていないものは、食品、衣類、光熱費、及びシェービング関連など何であれ、それぞれの所有者の金銭的負担となることを、最初の契約の時点で理解しておくこと。これは、住居を日常共有する人全員が対象となる。
どの報告書類が必要なのかについて決定するために、以下の「納税申請書のチャート概要」を参照すること。
これにより、あなたからいくらの「収入」を誰が受け取ったかをIRSに報告することになる。連邦保険寄与法の社会保障税の支払いは、必要ではない。再度、自己証明となるこれらの書類に関して、もよりの国税事務所に問い合わせてみること。 歳入庁の監査の場合、保障された権利を守るために、表19−Cに注記された、個人記録の保管に関する事項を参照すること。
【表19−C】 納税申請書類のチャート概要
−−家事または、家庭内介助・雇用者用−−
現金給与額
(国税フォーム) W-4 現金支払いより、被雇用者が希望する所得税支払額を控除(雇用者及び被雇用者が自発的に同意した場合、家事雇用税は控除)。
(納期) 雇用開始の際、及び被雇用者が控除条件について変更を申し出ること。SS-4 雇用者の身分証番号を取得する(EIN)。
(納期) さまざまな国税申請を提出する際は、雇用者に対して一度指定された番号を生涯使用。942 a) どの四半期のうち一度でも50ドル、またはそれ以上を介助者に支払った。
b) 四半期において控除される所得税。
c) 雇用者からの支払い額と見合うよう(FICA-942申請書に総計税額分の小切手を添付)、a)の基準にあてはまる介助者の現金給与支払額から、社会保障税(各雇用者の総支払金額の約6%)を控除。
(納期)年に4回;国税局が規定する各四半期の最後の30日以内。940&580
連邦失業税連邦失業税は、(被雇用者に最初に支払われた6,000ドルの3.4%が)雇用者によって支払われる;つまりどの四半期のうちでも1,000ドルまたはそれ以上の現金を支払った家事雇用者。
(納期) 前年支払われた給与分は1月31日(580の申請書と共にファイル940を提出)。W-2 a) 被雇用者への現金収入。
b) 被雇用者から控除される連邦失業税。
c) 所得税控除(家事雇用に関してW-4申請書の注意書き参照)被雇用者が控除分の支払いを負担。
(納期) 前年に支払われた給与分は1月31日。年末以前の場合は、被雇用者が契約を終了するまでの30日以内。W-3 W−2のa)と共に提出し、社会保障委員会へ郵送される。
(納期) 1月31日、W−2と共に提出(州により、金額は異なる。このような税金をいくら及びいつ支払うのか、自分の州の規定を調べること。ある州では、各四半期で1,000ドル以下の給与の場合、課税対象にならない。)現金以外の給与
(国税フォーム)SS−4 “現金支払い”の項を参照 W-2 現金以外での支払いの評価;あなたの特定の状況に沿って使用すべき申請書について、近くの国税事務所で調べる。
(納期) “現金支払い”の項を参照
<注記>
- 各IRS申請書の説明は、通常特定の申請書に含まれている。“資料E:雇用者の納税手引き書”は、雇用者、納税者のために必須である:無料ですべてもよりの国税事務所から容易に手に入る。
- あなたの被雇用者は、社会保障番号を保持しなければならない:もしなければ取得のために国税事務所へSS-5申請書を提出してもらうこと。
- 現金以外の給与支払雇用者:全ての請求書、賃貸、給与支払明細、現金以外の項目で払い戻し用のレシートなど、保管しておくこと:納税書類に添付しないで、国税監査のために少なくとも4年間保管すること。
- 現金以外の給与支払雇用者:検索カード計算書が、上記の例のような情報を含んだ納税者の個人記録の保管に非常に役立つことがわかった。
◆ 情報を保管すること
雇用したかどうかは別にあなたが面接した介助者、及び雇用した介助者に対するファイルを保管しておくと便利である。 納税申告及びW-2書類用に情報を保管しておくこと必要がある。非常の場合、それを参考にする場合がある。ファイル・ボックスは、証明書類、税報告のコピー、及び将来の参考のためにキャンセルされた支払のコピーなどを保管しておくこと。介助者の申し込みに関する情報保管用にカードファイルまたは、ノートを利用しても良いだろう。
データに含まれるべき内容としては:
1.氏名 6.運転免許証番号 2.住所 7.雇用開始日 3.電話番号 8.契約終了日 4.生年月日 9.契約終了の理由 5.社会保障番号
◆ いさぎよく介助者を解雇すること
たとえ介助者を注意深く審査して選んだと思っても、実際雇うと不適切であるという状況もある。その場合、よりよいサービスを期待する権利に基づき、自分の不満を分かりやすく、そして断固として示さなくてはならない。 改善が見られない場合は、適切な後任者を見つけけるため、迅速な行動をとらなくてはならない。頼りにならない介助者は、精神的にも身体的にも健全ではない。あなたは、自立生活に向けての目標を達成するための基本的なニーズが満たされるよう、介助者をコントロールできる状態でいなくてはならない。
非常の場合には、彼らを呼び出さなくてはならないかもしれないので、可能な限り最善の条件で辞めてもらうようにする。また、介助者が辞める前に、どの任務が完了したかというチェックリストを作成することを考えてみよう。
考慮すべき項目としては:
- 彼らに支払う前に、(あなたが雑役サービスを利用している場合)証明書類に記入したことを確認すること。
- 新しくきた介助者が清潔で整頓された家に入ってこられるように、すべての基本的な仕事が済んでいるか確認すること。
- アパート/自宅の鍵を返却してもらう。
- できれば、辞める人が次に住む家の住所と電話番号を控えておくこと(ファイルに保管しておくこと)。
◆ 介助者の交替に備える
ある介助者が辞めるということは、他の誰かを新たに雇うためのスムーズな転換であるか、後任者を見つけるためのひと騒動であるか、そのどちらかである。どちらになるかは、あなたが「宿題」を学んだかどうか次第である。新しい介助者を迎える上で最善の計画と準備をしても、経験を多く積んだ雇用者でさえ、古い介助者から新しい介助者への移行に不安を感じることがある。慣れ親しんだ状況から、新しい状況へ移るということは、誰にとっても不安を感じるのは当たり前である。障害のある人の中には、この不安への苦痛は、築き上げたパーソナルケアへの依存状態などにより、さらに深い場合がある。
できるだけ多くの状況を学び、分析していくことが、この転換への苦痛を最小限に止める最善方法である。本書のこのヒントが、あなた自身のために役立つものになることを願っている。■
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