| 2001年(平成13年)6月2日(土) 京都新聞に掲載された 「脊髄損傷者 限られる受け入れ病院」の記事 |

京都新聞 2001年(平成13年) 6月2日(土曜日)
脊髄損傷者 限られる受け入れ病院
スタッフや施設の不足から、脊髄損傷患者を受け入れる病院は限られ、多くの医療機関では「受け入れない」か「急性期のみ対応」といった問題を抱えていることが、日本せきずい基金の「脊髄損傷患者の受け入れに関する全国主要病院調査」で分かった。わが国の脊髄損傷患者は十万人で、原因の多くは交通事故やスポーツ事故など外傷によるものという。同基金では「年間約5千人発症する脊髄損傷者を治療からリハビリまで、一貫して対応できる医療システムが決定的に不足している」と、改善を訴えている。
調査は昨夏から、全国二百五十医療施設にアンケートを郵送、百六施設から回答を得た(回答率四二.四%)
スタッフや施設が不足
回答した施設のうち、調査時点で七十二施設に七百四十四人の脊髄損傷患者が入院。このうち、三人以上が入院していた施設が四十五施設(患者数七百十七人)。十五人以上が入院していた施設は十一施設で、患者数四百八十九人と全体の三分の二を占め、特定の施設に集中している現状が明らかになった。
他の医療施設では、受け入れが困難な理由に「スタッフがいない」「長期入院の可能性が高い」、ついで「退院先がない」ことがあがった。「急姓期は受け入れる」という施設がほとんどだが、「急性期を受け入れると退院先がないので、最初から受け入れない」という施設も。リハビリも、現に多数の入院患者がいる三十七施設では「引き続き行う」としているが、半数以上の五十七施設が「リハビリ施設のある医療機関への転院を」と回答。入所待ちが続く現状を考えると、治療はできても後方支援施設ががないという悪循環を示している。各地域に専門機能を持ったセンター施設を求める意見も目に付いた。
同基金では、調査結果を国や地方自治体への働きかけの資料としたいとしており、同時に発表した「在宅高位頚髄損傷者の介護に関する実態調査」とともに、希望者に無料配布することにしている。希望者は、〒183−0034 東京都府中市住吉町4−17−16、同基金事務局 TEL 042(366)5153。