| NHKスペシャル 2005年4月9日(土)午後9時15分〜10時7分 「中絶胎児利用の衝撃」 |
「アメリカ・ケンタッキー州に住むエリザベス・ブライアントさんは、遺伝性の難病でほぼ全盲の状態だった。そのブライアントさんの目が突然見えるようになったのは、2年前に受けたある移植手術だった。移植されたのは、胎児の細胞だった。
今、最先端医療を担うバイオテクノロジーの世界で、胎児細胞に大きな注目が集まっている。分裂能力が旺盛で、神経や筋肉などさまざまな組織に分化する「幹細胞」が数多く含まれており、これを移植すれば、患者の損傷した組織を再生できるのである。
胎児細胞研究が最も進んでいるのが、アメリカである。カリフォルニアのバイオ企業では、胎児細胞から神経細胞を作り出し、パーキンソン病など脳に疾患のある患者の脳に移植する研究を進めている。また中国では、すでに脊髄損傷患者などに大量の胎児細胞を移植する手術が行われており、日本、アメリカなどから数多くの患者が中国に渡っている。
日本でも厚生労働省は、死産や中絶された胎児組織の利用に関して専門委員会で議論をしているが、命の尊厳をめぐって議論は続き、結論はまだ出ていない。
夢の治療の実現か、命の尊厳か。最先端の現場を日本、アメリカ、中国に追い、胎児利用が医療と社会に与える衝撃を見つめる。」
中絶胎児の細胞 胎児細胞が入ったカプセル 胎児の細胞注入
* 日本せきずい基金も昨年からこの番組の取材を受けてきた。